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ピニンファリーナ

text:Ronan Glonロナングロン

90周年を迎えたピニンファリーナは、ハイエンド自動車メーカーへと変貌を遂げようとしている。

インドのマヒンドラ・グループが所有するデザインハウスは、1927psを発生する、バティスタEVモデルを筆頭に、今後数年間のうちにいくつかのSUVモデルを一斉に発売する。

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ニンファリーナ・バティスタ

AUTOCARは、ピニンファリーナのCEO、マイケル・ペルシュケに、自動車メーカーを実質的にゼロから立ち上げること、また高級ブランドの将来について質問する機会を得た。

電動ハイパーカー・バティスタ

――バティスタの生産は2020年後半に開始されるそうですが、これまで何台くらいのオーダーが入っていますか?

「地域によって異なります。わたし達の強みである北米マーケットでは、約60〜70%が売約済みです。2018年に初めてクルマを披露したのが、ペブルビーチだったからかもしれません」

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ニンファリーナCEO マイケル・ペルシュケ

ヨーロッパでは約50%前後のオーダーを受けています。アジアでは2019年の終わりにモデルを披露したばかりですが、需要はあると考えています」

「まだ割り当てを検討している段階ですが、125150台を生産し、その約50%アメリカ市場に投入することになると予想しています。テスト走行の前に更なる検討を行う予定です。台数に限りがあると、所有への欲求が高まるでしょう」

「電動ハイパーカーは新しいセグメントで、それを運転した人はまだいません。人々は様子を見ている段階だと思われます。しかし、2018年2019年のペブルビーチでの反応から、この新しいアイデアを受け入れ始めていると感じています」

――バティスタには、リマックアウトモビリのテクノロジーを採用されていますが、リマックの関係はどうですか?

わたし達は友人であり、ライバルでもあります。同じカスタマーを奪い合っているか? と聞かれれば、わたしはノーと言うでしょう」

「200万ポンド(2億7600万円)のリマックを購入する人のうち、メイトと彼のストーリーに惹かれた人が50%クールなハイテクツールが欲しい人が50%を占めると思います。一方、ピニンファリーナは、ブランドデザインを重視する人々が、自然に選ぶクルマだと思います」

テスラフェラーリを並べて比較しますか? ピニンファリーナとリマックも同様に、カスタマーも、ターゲットユーザーも、ポジションも異なり、クルマの属性さえも異なります」

「もちろん、バッテリーとコンポーネントを共有しますが、乗り心地とハンドリングは異なります」

――バティスタは限定モデルですが、次のモデルも限定となりますか?

「高級ブランドとして、常に市場の需要よりもわずかに少ないクルマを作る必要があります。 それがロジックです」

ブランドの構築

――ピニンファリーナの次のクルマSUVとのことですが、最初にバティスタをリリースするのはなぜですか?

ブランドを構築できるのは一度だけです。ブランドイメージを上げるのは、下げるよりもはるか難易度が高くなります。アウディオペル/フォードイメージから、メルセデス・ベンツ/BMWイメージに移行するのに約30年かかりました」

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ニンファリーナ・バティスタ

「ピニンファリーナは、コレクターや鑑定家から、非常に高い評価を得ていて『コレクターアイテム』と呼ばれています。ペブルビーチのオークションをチェックしてください。5台に1台はピニンファリーナ・ブランドです」

ブランド構築のチャンスはたった1度です。わたし達はバティスタにかけています」

「バティスタを展示した上で、PURAビジョンのようなコンセプトを人々に示すと、高級ブランドの一部であると認識され、価格にハロー効果が現れます。下等モデルから始めた場合、そのハロー効果が不足し、価格はおそらく目標の10%から15%低下してしまうでしょう。高級セグメントではそれは特に重要となってきます」

――うわさ通り、SUVモデルリビアンのテクノロジーベースとなるのですか?

「いいえ。2018年11月までリビアンと協力する予定でしたが、アマゾンからの投資後、株主以外との協力をしない方針となったため、リビアベースリンカーンを採用することになりました」

わたし達は、リビアスケートボードが好きですが、SUV専用に作られているためGTのようなボディスタイルを作ることはできませんでした。ただし、リビアンのプラットフォームに非常に近いものとなるでしょう」

ピニンファリーナの将来像

――5年後のピニンファリーナについて教えてください。

「ほかの高級ブランドが、2025年までに完全に電動化の道を進むとは考えていません」

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ニンファリーナ・バティスタ

「例えば、レガシィと責任があるランボルギーニの場合、3つの燃焼エンジンモデルがあり、4つ目のモデルを電動にすることができますが、それでもモデル全体の80または90%が、300-500g/kmのCO2を排出します」

「ピニンファリーナは最初から100%電動、100%ゼロエミッションです。レガシィも責任もなく、まっさらから始めることができます」

「製品計画が整い、ブランドが受け入れられれば、ベントレーランボルギーニに近づくことができます」

「すぐではないでしょう。市場の潜在力のある適切なセグメントに、スポーツカー、GT、SUVの3つのモデルを投入したとき、実現できると考えています」

――将来的に、ガソリンまたはディーゼルモデルの投入の可能性はありますか?

わたし達が製造するのは、EVまたはゼロエミッションクルマのみです」

――つまり、ハイブリッドはないということですか?

はい。燃料電池と電気の組み合わせをハイブリッドとして定義しない限り、ハイブリッドはありません」

――その技術は開発中ですか?

「水素のテクノロジーの開発を、白紙から行うつもりはありません。パートナーと共に利用できる最高のテクノロジーを見つけることを目標としています。提携企業を探すつもりですが、わたし達にとって水素のテクノロジーの開発は、2030年以降となるでしょう」


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