2020年3月6日(金)より全国公開される、ケネス・マクミラン振付の不朽の名作ロミオとジュリエットの映画。脇役に至るまで英国ロイヤルバレエを代表するスターたちが出演する本作品でジュリエット役を務める同団のプリンシパル・ダンサーフランチェスカ・ヘイワードのインタビュー映像が到着した。

本作では、フランチェスカのほかに、ロミオ役に期待の若手ウィリアム・ブレイスウェル、また敵役のティボルトにはマシュー・ボーン版『白鳥の湖』で男性の白鳥として主演するなど注目を集めるマシュー・ボールが登場。原作の登場人物の実年齢に近い、若いダンサーたちが主要なキャストとして選ばれ、演技と共にバレエ超絶技巧も披露しているという。

映画『キャッツ』で白猫ヴィクトリア役を演じたことが記憶に新しいフランチェスカ・ヘイワード。今回到着したインタビュー映像でフランチェスカは「撮影は本当に楽しかった。舞台で踊るのと全く違う経験だったわ。撮影がセットやロケ地など、いろいろな場所で演じたことにより実際にヴェローナの街にいるような気分だった。最終日にセットを離れる時、あちこち見て回ったんだけど、まるで本当に自分が育った思い出の地を離れるようだった」と語り、舞台とはまた異なる貴重な経験に心躍らせている様子が垣間見え、さらにはその経験がロンドンでの公演にも生かせたのだと明かしている。一方でステージ以外での場所で踊ったことについては、「撮影場所が狭かったり、逆に広すぎたりしたから、演じ方を工夫するのが大変だった。段差や屋外で滑る場所は細心の注意が必要だったわ。でも出演者全員、どんな挑戦にも前向きだった。」と話し、不慣れな環境下でも一丸となって挑んだ撮影に自信を覗かせていた。

映画『ロミオとジュリエット』  (C)Bradley Waller

映画『ロミオとジュリエット』  (C)Bradley Waller

そして共演したロミオ役のウィリアム・ブレイスウェルについては「人柄も素敵だし、すばらしい相手役だった。2人で自然な演技が出来てよかったわ。それとバルコニーでの撮影は特に印象的で、その日は私の誕生日だったの。とてもいい風が吹いていて、自然にドレスや髪がなびいて楽しい撮影だった。」とロイヤルバレエ・スクールの先輩とであるウィリアムと共演した喜びと共に、撮影当時を振り返っている。さらに、ジュリエット役の好きなところについて問われると、「役の成長過程が好きなの。幼いような少女だけど強く勇敢になる姿を演じることができる。特に好きなのは舞台での第3幕よ。独りで踊る部分が多くて、自分自身を忘れるほど感情が場面に入り込み、その瞬間を生きている。特にベッドに座って決意するところは力強い場面なの。」と語り、自身が何度も演じ、運命的ともいえる役柄に想いを馳せ、映像は締めくくられている。

屋外に設えた“16世紀のヴェローナの町”で撮影したという本作。臨場感あふれる映像美もさることながら、若手プリンシパルたちの、バレエ超絶技巧にも注目だ。

映画『ロミオとジュリエットフランチェスカ・ヘイワード インタビュー

映画『ロミオとジュリエット』