中国・江蘇省の蘇州工業園区で今月2日、ある会社の事務所が全焼する火災が発生した。従業員が社内をアルコール消毒した直後に出火したという。幸い、事故当時、事務所内に人はおらずけが人はいなかった。『NOWnews』『自由時報』などが伝えた。

事故があったのは2日の午後1時頃。従業員の男性が定期的に行われている社内の消毒作業をし終えて、事務所を出た時だった。ふと違和感があり振り返った男性が、事務所の机の上が燃えているのに気付いた。火はあっという間に燃え広がったという。

男性は濃度75%の消毒液を「いつもより多めに使って消毒作業をした」と話しており、消火活動にあたった消防員によれば「現場の状況からみて、出火の原因は延長コードのショートである可能性が高い」とのことだ。加えて室内に充満したアルコールによって火が一気に燃え広がったと見られている。

新型コロナウイルスの流行で、アルコール消毒液による消毒が推奨される中、アルコール消毒による事故は他でも起きている。中国・武漢市ではポンプ式のアルコール消毒液で車内を消毒していたところ、ポンプが爆発し男性が右目を20針縫うけがをした。爆発の原因はポンプを繰り返し押すことで発生した静電気だという。

前出の消防員によると、アルコールは気化して可燃ガスとなり、空気中の濃度が3%に達すると火気の近くでは引火、爆発する可能性があり、とても危険だという。アルコール消毒をする場合は、空気中にスプレーするのではなく、布などに吹き付けてから拭く方がいいと話している。

画像は『自由時報 2020年3月7日付「武漢肺炎》中國噴灑酒精消毒出意外 辦公室整間燒毀」(圖翻攝自梨視頻)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)

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