加入から1カ月以上出番を得ることができていなかった男が、デビュー戦で魅せた。サンプドリア吉田麻也である。8日に行われた第26節ヴェローナ戦に先発すると、フル出場を果たしてチームの逆転勝利に貢献した。吉田の活躍について、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』も納得の評価を下している。

 本来は3月1日に行われるはずだったこの試合。吉田も加入後初の先発メンバーに名を連ねる予定だったが、新型コロナウイルスにより延期され、吉田のデビューも8日までずれ込んだ。さらに、延期試合は無観客での実施。吉田にとって難しい環境でのゲームとなったが、落ち着いたプレーを披露する。守備面でミスはなく、自らシュートを撃つ場面もあった。そんな吉田の貢献もあり、チームはヴェローナに逆転で勝利することに成功。吉田はイタリアでのキャリアを勝利でスタートさせた。

 ガゼッタ紙は吉田のプレーに「6.5」と平均以上の点数をつけ、以下のように評した。

「まずまずのデビュー。ほとんどミスなく、素晴らしい明確なプレーを見せた。イタリアリーグに足を踏み入れ、高いクオリティーを証明した」

 なお、この試合の最高点は同点、逆転のドッピエッタを決めたファビオ・クアリャレッラの「7.5」。ヴェローナの最高点はソフィアン・アムラバトの「6.5」となっている。

試合後にチームメイトと勝利を祝う吉田(左端) [写真]=Getty Images