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 邪悪な霊が不運な人間にとりつくのは、フィクションの世界の中だけのように思えるが、悪魔にとりつかれる可能性は、世界中で信じられている。キリスト教の聖書の中でさえ、30回以上も悪魔憑きについてほのめかしていて、キリストが人々から悪魔を追い出す記述がいくつかあるのだ。古い時代にさかのぼっても数え切れないくらいの犠牲者や目撃者の例が報告されているし、バチカンにはエクソシストという要職がある。

 ここでは真に恐ろしい悪魔にとりつかれた10の話をとりあげてみよう。


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エクソシストにより行われる正式な悪魔祓いの映像
悪魔が増えすぎたので。バチカンが投入した現役女子高生のエクソシストたち


1.クララ・ゲルママ・セレ


 1906年、南アフリカのナタールでのこと。聖ミカエルミッションスクールの学生だったセレは、なぜか16歳のときに悪魔と契約を結んでしまい、それからというもの、おかしな衝動に襲われた。十字架のような宗教的なものを拒絶し、知らないはずの言語をいくつもしゃべり、まわりの人たちの過去や考えを読める能力が現れた。

 セレにつきそった尼僧は、彼女が動物のような恐ろしい声をあげ、1.5メートルも宙に浮くのを見たという。ついに、ふたりの聖職者が悪魔祓いを行うためにやってきたが、セレはストールでひとりの司祭の首を絞めようとした。司祭が聖書を読み上げる間、彼女が宙に浮くのを170人以上の人が目撃した。2日以上の悪魔祓いの儀式の結果、邪悪な霊は彼女の体から出て行ったという。

2.アンネリーゼ・ミシェル

 アンネリーゼミシェルの場合は、論争の絶えないケースで、彼女の悲劇は多くのフィクションの材料となった。もっとも有名なものは、2005年の法廷ドラマエミリーローズ』だろう。16歳のアンネリーゼには、癲癇と精神疾患があったため、精神病院で治療を受けていた。

 1973年、アンネリーゼは自殺衝動にかられるようになり、宗教的なものを足蹴にしたり、自分の尿を飲んだり、声が聞こえるようになったりした。薬も効かず、悪魔にとりつかれたと信じた彼女は、自ら司祭のところへ連れていってくれるよう、両親に頼んだ。だが、その願いは聞き入れられなかったため、地元のふたりの司祭が、こっそりと彼女に悪魔祓いの儀式を施した。

 10ヶ月以上に渡って、70もの悪魔祓いが行われたといい、その様子の多くは録画されている。しかし、アンネリーゼは憔悴と飢餓から死に至った。彼女の両親と司祭は過失致死の罪で起訴された。

3.ローランド・ドー/ロビー・マンハイム

 映画『エクソシスト』のベースになった、この14歳ローランド・ドーのケースは、もっとも有名な悪魔憑き話のひとつ。ローランド・ドーは本名ではなく、カトリック教会が少年のプライバシーを守るためにつけた偽名だ。1940年代後半、叔母が彼にウィジャーボード(コックリさん)を教え、その叔母の死後、彼がウィジャーボードで叔母と接触しようとしたため、悪魔に取り入られるきっかけをつくってしまったのではないかという。

 どこからともなく水がしたたる音が聞こえるというような怪現象が始まり、十字架などの宗教的なものがひとりでに揺れたり、壁から落ちたり、家のまわりで不可解な足音や、ひっかくような音が聞こえたりした。少年の体になにかの言葉のようなひっかき傷が現れ、喉からしゃがれた奇声をあげて、意味不明な暴言をはくようになり、苦しみに体をよじりながら宙に浮いたりした。

 ついに、カトリックの司祭が呼ばれ、壮絶な悪魔祓いの儀式が30回以上行われ、少年は司祭に何度も怪我を負わせた。ついに儀式が成功したとき、少年の獣のような恐ろしい咆哮が響き渡り、ひどい硫黄のにおいがあたりに漂ったという。

4.ジュリア

 2008年ニューヨーク医科大学の准教授、精神科医のリチャード・E・ギャラガー博士が、悪魔にとりつかれたと思われるジュリアという患者のケースについて、論文を出した。たいてい、こうしたことは詐欺やただの精神疾患として片付けられてしまうため、科学者や精神科医が憑依の可能性を認めるのは珍しい。

 ギャラガー博士の観察によると、物が部屋の中を飛び回り、ジュリアベッドから宙に浮いたり、意味不明なことを口走ったり、まわりの人たちについて、知るはずのないこと知っていたりしたという。

 ジュリアは何度もトランス状態に陥り、そのたびに異常な現象がついてまわった。脅し、嘲り、猥褻な言葉が口から飛び出し、“彼女を放っておけ、ばかもの”、“彼女は我々のものだ”、“うせろ、無能な聖職者”などという言葉も発した。声の調子はジュリアのものではなく、さまざまに変わり、しゃがれ声だったり、男の声だったりするかと思うと、甲高い声になったりする。悪魔祓いの最中には、信仰的なもの、神聖なものをひどく侮辱する言葉が繰り出されたという。

5.アーン・シャイアン・ジョンソン

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 アメリカで悪魔による殺人の裁判として知られる、アーン・シャイアンジョンソンケースは、弁護側が被告は悪魔にとりつかれていたため無罪だと主張した裁判事件。

 1981年、コネチカットでアーン・シャイアンジョンソンは家主のアラン・ボノを殺した。ジョンソン弁護士は、彼が子供のときから奇行を繰り返していたことを指摘。ジョンソンの家族も、彼はずっと得体の知れない存在に悩まされ続けていて、悪魔学者のワレン夫妻に相談したこともあると証言し、ジョンソンの邪悪な行いはすべて悪魔のしわざだと主張した。

 結局、裁判官は悪魔憑きは、第一級殺人に対する確固たる抗弁にはならないと裁定。ジョンソンは有罪になった。

6.デイヴィッド・バーコウィッツ 通称“サムの息子”

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 1976年ニューヨーク市民は、サムの息子、または44口径キラーとして知られる連続殺人鬼に恐怖のどん底につき落とされた。殺人犯は1年以上に渡って、6人を殺し、7人に重傷を負わせ、現場にあざ笑うようなメモを残して警察を翻弄して逃げ回った。

 ついに逮捕されると、バーコウィッツは、すべては悪魔に命令されてやったと告白した。彼は終身刑の判決を受けたが、90年代半ばに自供を修正して、自分は悪魔崇拝教団のメンバーで、その教団が儀礼的な殺害として一連の事件を画策したと主張した。

7.マイケル・テイラー

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 イギリスのオセットという小さな町に住んでいた、マイケルテイラーと妻のクリスティーンは、とても信心深く、マリーロビンソン率いるクリスチャングループによく参加していた。1974年のある会合で、クリスティーンは夫がロビンソンと不倫をしていると疑い、マイケルを責めたが、両者とも断固として否定。それから、マイケルはおぞましく卑猥な言葉を吐いたり、人が変わったように奇行に走るようになり、まわりは彼が悪魔にとりつかれたと考えるようになった。

 奇行が始まって数ヵ月後、ついに聖職者が24時間以上に渡る悪魔祓いをとり行った。マイケルの体から40もの悪魔が取り除かれたが、殺人の悪魔がまだ残っていると聖職者は警告した。マイケルは家に帰ると、妻と飼い犬を惨殺し、血まみれで通りをふらふらしているところを発見された。裁判では心神喪失で無罪になった。

8.ジョージ・ルーキンス

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 1778年、イギリス人仕立て屋のジョージ・ルーキンスは、悪魔にとりつかれたと主張した。外国語で、彼の声とは違う声で歌を歌ようになり、奇行がエスカレートしつつあるのを恐れた隣人が教会に助けを求めた。

 ルーキンスは20ヶ月以上病院に入れられたが、医者の力ではどうすることもできなかった。世話人が匙を投げ、彼の苦悩はもともと悪魔的なものだと認めた。悪魔にとりつかれているときの彼は、非常に暴力的でまさに悪魔そのもので、犬のように吼え、賛美歌を冒涜したという。ルーキンスは7人の悪魔にとりつかれていることがわかり、テンプル教会に7人の聖職者が集められ、悪魔祓いが行われた。儀式が終わると、ルーキンスは悪魔から解放され、イエスを祝福して神をたたえ、主の祈りを唱えて、聖職者たちに感謝したという。

9.アンナ・エクランド

 アイオワ州イーリングに住むアンナ・エクランドは、14歳から悪魔にとり憑かれたような行動をとりはじめた。アンナは敬虔なカトリックとして育ったが、父親とおばが呪術を行い、アンナの食事に薬草を入れた。まもなく、アンナ十字架聖遺物を嫌がるようになり、性的にも堕落し、教会に足を踏み入れることができなくなってしまったという。

 1912年、悪魔祓いが成功して、アンナは“治癒”したが、父親とおばがさらに強力な呪術を行い、1年もたたないうちに多くの悪魔にとりつかれてしまった。その多くはアンネリーゼミシェルにとりついたのと同じ悪魔だと言われている。

 1928年、アンナは再び教会の助けをかりた。修道院に入っていたが、アンナの態度はますます悪くなる一方だった。尼僧たちが食べ物を清め、アンナの部屋に入ろうとすると、アンナは尼僧たちを威嚇して追い払い、食べ物を床に投げつけた。また、聞いたことがないはずの外国語を話し、重力に逆らって宙に浮いたり、壁にしがみついたりした。

 見えるはずのない遠くのものが見え、聖職者に向かって唾を吐きかけたりした。目が飛び出し、体が膨れて重くなり、寝ている鉄製のベッドが壊れそうになるほどだったという。23日間に渡る、悪魔祓いの儀式が完了して、聖職者はアンナが完全に悪魔から解放されたと宣言した。

10.ローマ法王フランシスコ、少年の悪魔祓いをする

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 カトリック教会は、毎年多くの悪魔祓いを行っている。現ローマ法王フランシスコは悪魔は現実にいると信じているといい、2013年5月、カメラの前で短い悪魔祓いをしたと言われている。このとき、法王は体に障害のある人たちの列を歩きながら祝福を与え、ある車椅子の少年の前で止まると、その少年の頭をつかんだ。すると、少年は全身を痙攣させ、あえぎ声をあげてぐったりしたという。

via:oddee 原文翻訳:konohazuku

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52136302.html
 

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