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 西アフリカに位置する共和制国家ギニアビサウで、大量のハゲワシの死骸が発見された。

 その数は少なくとも1000羽にのぼるとされているが、その正確な死因はわかっていない。ハゲワシ保護財団はこの問題を深刻に受け止め、原因調査のためにハゲワシの死骸を回収しているという。

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大量のハゲワシの死骸が各地域で発見

 2月28日ギニアビサウで、ミステリアスな出来事が発生した。ハゲワシ保護財団(VCF)によって、648羽の謎のハゲワシの死が報告されたのだ。

 その後、数は大幅に増加し、現時点では少なくとも1000羽のハゲワシの死が確認されているという。ハゲワシの死骸は、国内の4地域にわたって町の郊外や野原などに散乱していた。

 当初、専門家らは中毒による死と推測したようだが、通常中毒事故は1つの特定地域に集中することから、中毒死による可能性は低いとみられている。

 ハゲワシの死骸は、300~600羽、40~90羽といった集団で発見された。地元では、「口から泡を吹いて死んでいた」「水を探していたようだ」などといった報告が寄せられているそうだ。

原因は現時点では全く不明

 このミステリーの原因はいったい何なのか。VCFは、現在回収したハゲワシの死骸を凍結して検査に回す準備をしている。

 これまで、発見されたハゲワシの死骸は獣医や医療関係者、国家警備隊などにより回収されていたが、全て焼却されてしまい、原因追究のための調査ができなかった。

 そこで、VCFスタッフは、回収したハゲワシを凍結するよう関係者に依頼。複数のハゲワシの死骸から死因を調査する予定だ。

最初に全てのハゲワシが焼却されてしまったので、これまでたった1羽の死骸しかサンプル回収できていません。1羽だけでは、到底死因を調査することは不可能です。

十分な生物学的材料があれば、この「壊滅的な打撃」ともいえる死因がわかる可能性があるのです。(VCFスタッフ)


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絶滅危惧種・絶滅寸前種に分類されているハゲワシ


 ハゲワシは、種によっては国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで、絶滅寸前種に分類されているものもいる。

 特に、ズキンハゲワシはこの大量死により大きな影響を受けているようだ。

 この種は、これまでにも伝統的な薬の取引や狩猟、密猟、生息地の喪失や劣化などの原因により、個体数が激減している。

 ギニアビサウでは、ハゲワシの3種が絶滅危惧異種、4種が絶滅寸前種として分類されているだけに、専門家らは「保全のために原因追究は絶対必須だ」と話している。

References:UNILADなど / written by Scarlet / edited by parumo

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http://karapaia.com/archives/52288771.html
 

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