明日のために寝なければいけない。なのに眠れない……という経験はありませんか?

眠れない状態を自覚するとさらに眠れなくなってしまい、悪循環に陥ってしまうこともありますよね。

今回は「夜に眠れないのは実はイライラが原因なのでは?」という仮定から、その心理や対処法を分析してみたいと思います。

■寝たいのに眠れない。その理由はイライラかも

眠れない、という状態は「心のイライラ」が原因になっていることがあります。

眠るためには、自律神経を整えることが大事。自律神経には副交感神経と交感神経があり、副交感神経のほうが優位になることで、人間は眠ることができます。

イライラしている状態のときはその逆で、交感神経が優位になり、眠くなくなってしまうのです。

■20代女子のイライラ原因は大きく分けて2つ

それではなぜイライラしてしまうのでしょうか。

実は20代の女性のイライラの原因は、大きく分けると「仕事」と「恋愛」の2つにあることが多いのです。

そのどちらかという場合もあれば、両方が複雑に絡み合っている場合も。そういわれてみれば……と思い当たる方も多いのではないでしょうか。

では、具体的に「仕事」と「恋愛」でのイライラする理由を見てみましょう。

◇仕事でのイライラ3つ

☆(1)業務が自身のキャパシティを超えている

これは仕事の業務が多過ぎて定時内にまったく終わらないといった「量過多」の場合と、自分の能力を大きく超えている業務を任されているという「質過多」の場合があります。

たとえ定時にあがることができても脳を極端に酷使する業務は精神的疲労となり、そこからイライラすることもあります。

☆(2)上司が信用できない

上司との間に信頼関係が構築されていれば多少難しい仕事を振られても頑張ろうと思えます。

しかし業務を丸投げ、フォローがないなど上司に対して不信感があると仕事にチャレンジする勇気が持てません。

とくに上昇志向の強い人は「仕事にやりがいを求めたいけど上司が守ってくれない」というジレンマイライラしてしまいます。

☆(3)仕事が合っていない

例えば事務業務が楽しかったのに異動で営業部署になった、現場が楽しかったのにマネジメント中心になってきたなど、勤務期間が長くなればなるほど「この仕事をしたくて入社したわけではない」と思うことが増えてきます。

誰でも程度の差はあれど、仕事で自己実現をしたいと願っています。この自己実現欲求が閉ざされるとイライラしてしまうのです。

◇恋愛でのイライラ4つ

☆(1)彼と喧嘩した

喧嘩というのはお互いの主張のぶつかり合いから生じることが非常に多いです。

つまり自分の主張を相手が受け入れてくれずに拒否されたり反対されたりすることから喧嘩になるのです。

こうした否定や非受容の態度をとられると心はダメージを受けます。この心の傷が「イライラ」という感覚になる場合があります。

☆(2)彼の高圧的な態度

高圧的な態度を取る彼を前にすると萎縮して何も言えなくなってしまう女性もいます。これは心を無理やり押さえつけられている状態ですから、ストレスはかなり大きなものです。

この反動で、自分より弱い存在や物にあたってしまう場合があります。これは「別のものにあたって発散させたい」というイライラが生じているのです。

☆(3)言いたいことを言えない時

彼にお願いしたいことがあるのに言えない、彼には本音を言えない、など自分のありのままの感情を出せずにいると次第にストレスが溜まっていきます。

そんなストレスが溜まった際に自覚症状として非常に多く出やすい感情がイライラとした気分なのです。

☆(4)約束を守らない彼

「家に着いたら連絡するよ」「今日は遅くならないで帰るよ」など一見情報の伝達に感じることも、実は『約束』として認識されているものです。

約束が守られないと当然怒りの感情がわきます。この怒りのぶつけ先がないとイライラした気分になり、彼からの連絡や帰宅を「待つ」という時間もイライラを加速させます。

イライラしない。すぐ眠れるようになるための3つの対処法

ここからは、こうしたイライラを抑えて眠るための対処法をご説明していきます。

◇(1)仕事のイライラを解消する方法

仕事でイライラを抱えている時、思考は近視眼的になっています。つまりそのイライラの原因や状況しか見えていないという状態です。

そこで、もっと遠くを見つめる思考を意識してみましょう。10年後の私はどうなっていたいかを考える、生き生きと仕事をしている自分の環境を思い描いてみる、といったことです。

目的が定まれば上司の存在なんて一過性であると割り切れたり、変化をおこすための具体的な案が浮かんだりするもの。

思考の焦点を遠くにするとイライラは静まってきます。

◇(2)恋愛のイライラを解消する方法

恋愛のイライラは、その原因から目を反らしてしまいがち。

原因を解決せず、物にあたったりお酒を飲んだりといった代替行為に逃げても、また元の精神状態に戻ってしまうだけです。

自分の主張を押し通すだけでなく、相手の意志も尊重することが幸せな恋愛の秘訣です。しっかり自分の原因と向き合って対策まで考えてみましょう。

なお、原因がないのに彼の存在に無性にイライラするという場合は自分自身が抱えているメンタルの問題である可能性も。専門家や専門機関に相談することも考えてみましょう。

◇(3)物を使ってイライラを解消する方法

イライラを鎮めるためには環境やツールを利用することも効果的です。

ポイントは交感神経が優位の状態から、副交感神経が優位の状態にすることです。

それには部屋の照明を落とす、クラシックや安眠音楽などを聴く、アロマ(芳香)をたく、歯を磨くなどがあります。

自分に合った解消法を組み合わせてみてください。

寝られないならいっそ寝ないのもあり

なお、無理に寝ようとするとそれが強迫観念的になり逆に眠れなくなることも多いです。

さらに焦ると状態が加速する場合もあります。寝られないのであれば無理に寝る必要はありません。

「眠れない日もあるさ!」といった気持ちで開き直ってしまうのもありですよ。

イライラの元となる大きな2つの原因、「仕事」と「恋愛」別にイライラを解消する方法をご紹介しました。

ぜひ参考にしていただき、自分に合った心の整え方を見つけていきましょう。
小日向るり子)

※画像はイメージです

夜、眠れなくなる2つの原因とは