新型コロナウイルス騒動が原因で、価値観の違いなどが浮きぼりになり、人間関係がギクシャクしてしまう場合もあるようです。


 今回は、そんなカップル2組のエピソードをご紹介しましょう。



写真はイメージです(以下同じ)



 安藤真奈美さん(仮名・25歳・メーカー勤務)は、同僚のKさん(26歳)とお付き合いを始めて半年になります。


「同世代で話も合う親友のようなKと、肩の力を抜いたお付き合いができて、心地よい日々を過ごしていたのですが…」


 さて、2人の間に何が起きたのでしょう?


ネットで読んだ“カレー最強説”を真に受けた彼氏
新型コロナウイルス騒動のせいで、Kがカレーしか食べなくなってしまったんです」


“武漢から特別機に乗って避難した数百人のインドの人々を検査したところ結果は全員陰性で、非常に健康的であったという話から、カレーコロナに有効なのでは?”という真偽も分からず医学的根拠もない説をネットで読んだ彼氏は、すっかり信じてしまったそう。


「それから、Kの家に遊びに行けば朝も昼も夜も手作りスパイスカレー。シャバシャバの美味しいカレーをご馳走してくれるのですが、さすがに毎回だと飽きてきてしまって」



 さらに、真奈美さんの家に遊びに来た時は近所のカレー屋さんからテイクアウトしてくる徹底ぶりだそう。


「またカレーを食べなきゃいけないのかなと思うと、ちょっとKと会うのが苦痛で」


 おそるおそるKさんに「私は他のもの食べてもいい?」とたずねてみると…。


◆彼氏の真剣な信じっぷりに距離を感じた
「『できる事なら俺といる時だけでも一緒にカレーを食べてコロナ予防して欲しい』と真剣な顔で言われてしまって…思わず『うん』と言ってしまいました」


 真奈美さんの事を思ってくれているのは伝わってきましたが、正直会う回数は減ってきているそう。


「確かにカレーに入っているスパイスには、殺菌効果があったり体が温まって免疫力が上がったりするのかもしれませんが、コロナウイルスに直接効く訳じゃないじゃないですか」


“何でそこまで、そんな根も歯もない話を信じるのかな?”と彼氏の事がよく分からなくなり、距離を感じてしまったそうです。


 続いては、潔癖症気味な彼氏とコロナ騒動以後、ギクシャクしている女性の話です。


◆三浦春馬系のキレイ好きの彼氏
 唐沢絵里さん(仮名・28歳・契約社員)は、Eさん(31歳・メーカー勤務)とお付き合いを始めて1年目になります。


「友達の結婚式の二次会で、Eを紹介してもらって知り合ったのがきっかけでした。ちょっと三浦春馬似で、私が一目惚れしちゃったんですよね」



三浦春馬/『三浦春馬 ふれる』(マガジンハウス)



 そして彼氏はきれい好きで、いつ遊びに行っても部屋はホコリひとつなく片付いていたそう。


「私、今までそんなにピシッと掃除したりしなかったのですが…Eの影響でだいぶきれいにするようになったんですよ」


 おたがいの部屋を行き来し、仲良くやってきた2人。ですが今回の新型コロナウイルス騒動以降少し様子が変わってきたそう。


◆除菌に神経質な彼氏にバイ菌扱いされているよう
「私がEの部屋に遊びに行くと、玄関で除菌スプレーをかけられてコートやバッグを拭かれ、そのままバスルームに直行しシャワーを浴びて着替えてからじゃないと、部屋の中に入れてもらえないんですよ」


 彼氏も、いつもそうやって菌を自室に持ち込まないように注意しているので、絵里さんにもどうしてもそうして欲しいとお願いされたのだとか。



「仕方ないのは分かりますが、なんだかバイ菌扱いされてるようで悲しくて。騒動以降、私の部屋に全く遊びに来てくれなくなったのも、きっと汚いと思われているからなんだと…ちょっと被害妄想気味になってしまって辛いんです」


 そして、スマホや化粧ポーチをバッグから出す度に「除菌シートで拭(ふ)いてくれ。そして、その手をアルコール消毒して」と除菌シートと消毒液を渡されるそう。


コロナ予防のためなのは分かりますが、どうしても毎回傷ついている自分がいて…Eも神経質になっていて、言い方もちょっとキツめで怖いんですよ」


 彼との今後を不安に思い、ため息をつく絵里さんなのでした。


<文&イラスト/鈴木詩子>


【鈴木詩子】漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラー棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。