Jリーグ日本野球機構NPB)は23日に第4回となる「新型コロナウイルス対策連絡会議」を実施。会議後に共同会見を行い、新型コロナウイルスCOVID-19感染症の対策として、結成されている専門家チームから提言を受け、それを発表した。

 専門家チームの賀来満夫氏(東北医科薬科大学)は「全国で試合があり、全国からお集まりになり、また全国に戻られることは非常にリスクが高い」ことを述べ、「現段階では早期開催は非常に難しいと申し上げました。できる限り、開催日時を遅らせていただきたい」と提言した。

感染症対策のリスク管理をして頂きたいというのもあわせてですが、もちろんすべての社会でゼロリスクは無い。そういったことを踏まえて今後の開催にあたって十分な注意、対応をしっかりととっていただき、ご判断いただきたいという話を申し上げました」

 新型コロナウイルスの影響で中断しているJリーグは、現時点では4月3日の再開を目指している。Jリーグの村井満チェアマンは、「25日に全クラブを集めた実行委員会を予定している。今日の意見をもとに4月3日に再開できるのか、25日に意思決定したい」と再開日時について語った。

 その一方で、賀来氏は「4月の状況ははっきりとしないが、現段階で私は4月のできるだけ遅い時期にある程度目標を定め、状況の変化を見ながら十分な準備期間として充てていただきたい。これはJリーグ日本野球機構が決めることなので、私たちの方から明確な日時は設定していません。ただ、個人的には4月のはじめではなく、少し後半にやって頂きたい」と再び再開日時を先延ばしするのが好ましいとの見解を明かした。

 Jリーグ再開の見通しについて村井チェアマンは、「日々刻刻と状況が変わっていて、長期としての見通しはなかなか難しい。Jリーグとしては4月の3、4、5日を次のタイミングとして捉えていた。(3月)25日の会議次第だが、仮に4月の上旬が難しければ、次は(4月)18日、その次は5月2日と2週間単位でシミュレーションしながら日程の検討を進めている」と語った。

「前日の4月2日に次回(会議が)あるが、ここで翌日からの自粛要請が直前で出ればそれは難しいことですし、それがある程度(3月)25日に予見できることであれば、4月の上旬は見送り、次は(4月)18日(の再開)を検討していく。それが難しければ5月2日という段取りになるかと思います」と今後について言及した。

Jリーグの村井満チェアマン(写真は昨年12月のもの) [写真]=Getty Images