日本同様に高齢化が進む中国では、高齢化先進国である日本の介護への関心が高まっている。最近では、わざわざ中国から来日して介護施設を見学する中国人観光客までいるとのこと。そうした見学の際、見学者は皆口をそろえて日本の介護施設を絶賛し、設備やサービスの高さに驚嘆するそうだ。海外から見た日本の老人ホームの魅力とは何か、中国メディアQQ新聞が解説している。

 まず、一口に老人ホームと言ってもそのレベルはピンからキリまで。このメディアが言及する老人ホームとはおそらく「高級有料老人ホーム」のようなものを指すに違いない。

 まず、建物のデザインや設計。老人ホームと言うと病院のような白い壁を想像する。しかし、日本の老人ホームは建物全体が豪華で温かみがありほっとできる。採光も考慮されており、自然の光が取り込まれる設計は自分の家で生活している感覚を持たせてくれるだろう。またトイレやお風呂も高齢者に配慮した安全設計になっている。

 さらに、施設内部には最先端の機能が採用され、実用的かつ快適だ。通路は車椅子が余裕で通れる広さが確保されているだけではなく、高齢者がつかみやすい位置に手すりが設置されている。また、施設内にはいろいろな部屋が用意されており、娯楽施設にはAIロボットを使ってお年寄りたちが体操するサポートまで提供されているというから驚きだ。

 さらに、日々の食事はどうだろうか。食堂はまるでレストランのように落ち着いた雰囲気でくつろげる空間になっている。また、栄養士によって栄養バランスが計算された食事が提供されている。

 「こういう施設なら家を売ってでも住みたい、という気持ちになる」とのコメントもあった。確かに、こうした「高級老人ホーム」には建物のデザイン、内装、安全など様々な工夫が詰まっている。高齢化に伴い、健康や介護への関心が中国でも高まっている。さらに、コロナウイルス流行で多くの人の健康への関心もかつてなく高まるなか、改めて日本の医療レベル、介護レベルの高さに注目が集まっている。これから日本の介護ノウハウが、日本の貴重な資源になるのは間違いなさそうだ。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)

家を売ってでも住みたいという日本の老人ホーム、どれほど快適? =中国メディア