ウォルバーハンプトンに所属するメキシコ代表FWラウール・ヒメネス(28)がクラブに対する強い忠誠心を示している。

母国のクラブ・アメリカで台頭し、アトレティコ・マドリーベンフィカを経て2018年夏にウルブスへレンタル移籍で加入したヒメネス。加入1年目となった昨シーズンはプレミアリーグ全試合に出場しチームトップの13ゴールを挙げる活躍をみせ、昇格チームの7位フィニッシュに貢献。その活躍が認められ、昨年4月には3000万ポンド(約40億円)と言われる金額で買い取られ、正式にチームの一員となった。

そして、迎えた今シーズンは序盤戦はポルトガル代表FWジオゴ・ジョタとの2トップ、シーズン中盤からはスペイン代表FWアダマ・トラオレを加えた強力トリデンテをけん引する主砲としてゴールを量産。第29節終了時点ですでに昨季に並ぶ13ゴールを記録。さらに、確度が高いポストワークやサイドに流れてスペースを作り出す利他的なプレーで6アシストを挙げるなど、得点能力以外での高い貢献度も見逃せない。

そのため、今夏の移籍市場に向けてはアーセナルトッテナムのノースロンドン勢に加え、マンチェスター・ユナイテッドレアル・マドリーといったビッグクラブから熱視線が注がれている。

今冬の移籍市場でヌーノ・エスピリト・サント監督が流出の可能性を示唆するなど、ウルブスの引き留めは困難かに思われるが、ヒメネス自身はたとえ今季クラブがチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を逃したとしても、引き続きプレーする意思があることを明言した。

ヒメネスが自身の公式『Facebook』のビデオメッセージで語った内容をイギリスフットボールロンドン』が伝えている。

「僕とクラブの間には2023年までの契約がある。そして、自分が残留をするうえでチャンピオンズリーグの出場権獲得が重要だということはないよ」

「僕はウルブスで幸せを感じている。そして、ここでは個人としてもチームとしても重要なことを成し遂げようとしているんだ」

「それは1人のプレーヤーとして成長していくうえで大きなモチベーションになっているよ。もちろん、チャンピオンズリーグへの参加はいつでもプレーヤーを満足させるオマケのようなものだよ。だからこそ、そういった大きな目標について考え続けたいね」

今回のメッセージを通じてウルブス残留に前向きな姿勢を見せたヒメネスだが、28歳という年齢もあり、より好条件のオファーが届いた場合、ステップアップを選択する可能性は十分にあるはずだ。

サムネイル画像