経済的な打撃も大きく、各クラブ6月30日までにシーズンを完了させたい思惑が大きい

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、イングランドではプレミアリーグをはじめとした公式戦が中断している。経済的な打撃を少しでも緩和するため、5月中にシーズンを再開して6月30日までにシーズン完了を目指すプランが浮上するなか、選手たちから不満の声が挙がっていると、英紙「デイリーメール」が報じている。

 パンデミック(世界的大流行)が宣言され、サッカー界にも大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルスイングランドでは当初、コロナによる中断期間を4月3日までと定めたが、感染拡大に歯止めがかからず、その後に4月30日まで期間が延長された。現状では5月以降も再開の見通しは立っていない状況だ。

 一方で、試合中断により経済的な打撃が各クラブを襲っている。市民の安全が最優先とはいえ、クラブは莫大なテレビ放映権料収入に支えられている現状もあるだけに、6月30日までにシーズンを完了させたいという思惑を捨てきれない状況だ。

 しかし、早くても5月半ば、実情を鑑みれば6月前後までは再開が厳しいとの見立てがあるなかで、プレミアリーグではまだ9~10試合が残っている。これらの試合すべてを6月末まで行うとなると、最悪の場合は約5日間で3試合ペースという超ハードスケジュールを強いられる可能性がある。これに選手は猛反発しているという。

 英紙「デイリーメール」は「俺たちを燃え尽きさせるな! プレミアリーグとEFL(イングランドフットボールリーグ)の選手たちは6月30日までの完了を急ぎ、5日間で3試合という見通しに激怒している」と報じている。

 背に腹はかえられぬ状況とはいえ、選手だけではなくクラブ側からの不満も噴出しているようだ。あるチャンピオンシップ(2部)クラブの関係者は「みんなが同じ船に乗ることになる。しかし、これでは選手層の厚いクラブの思うつぼ」とより充実した戦力を持つクラブが恩恵を受けることになると話しているという。

 過密日程での強行により選手が負傷するリスクが高くなるという懸念もある。イングランドではすでに7部以下のリーグシーズン途中での終了が決定しており、プレミアリーグなどの上位リーグもそのように決まる可能性は否定できない状況だ。

 前代未聞の事態だけに最適な落とし所を見つけ出すのは困難だが、どのような決断が下されるのか注目が集まる。(Football ZONE web編集部)

プレミアリーグは5月中にはシーズン再開か(写真はイメージです)【写真:Getty Images】