アメリカで勃発したフレンチインディアン戦争真っただ中の1757年、特殊レンジャー部隊「ロジャース・レンジャーズ」を率いたロバートロジャー指揮官は「レンジャー部隊:28の行動規則」を書き上げました。
ゲリラ戦術の基本を説いたこの「28の行動規則」、アメリカ陸軍はじめ各国の特殊部隊で未だに受け継がれています。
現代の戦場「ビジネス」でも十分役に立つ「28の行動規則」。
その中から今回は、リーダーに役立つ「行動規則」をいくつかご紹介させて頂きます。

法則1:「戦争規則は敵味方全員に適用される」→「モラルを失うな」

 

現代に置き換えると、「戦争規則」とはビジネスにおける法規制や会社規範、道徳観のことを意味します。

「そんなこときちんと守ってたら仕事が回らないよ」と言う同僚や競合相手、あなたの周りにいませんか?

そんな違反者に引きずり込まれるか否かは、あなたのモラルにかかっています。「規則」は社会人全員に適用され、法律・規範・道徳観の存在しない「ビジネス」など有り得ません。リーダーとして、いつも率先して目に見える形でこの「規則」を順守して下さい。部下はいつもあなたの行動を見ています。あなたの曖昧な価値観はあっという間に部下に伝染してしまいますよ。

規則2:「間隔をあけて進めば、最初の1人を貫通した銃弾は2人目まで到達しない」→「1つに集約して地獄を見るか、多様性を持たせて生き残るか」

人は成功するとかえって脆弱になると言われています。

成功に味をしめると楽観的な道を選んでしまい、それが破滅につながってしまうのです。

例えば商談が成立し、ある顧客への売り上げが爆発的に増えたとします。でもその好期がずっと続くとは限りませんよね。目の前に見える利益はとても魅力的ですが、成功をはき違えると大惨事を招いてしまいます。1つの銃弾があなたの会社全体を貫通しても構いませんか?リスクの集中を防ぐため、他の顧客との関係も絶やさない努力をしましょう。

規則3:「追跡をかわすには横一列で歩け。夜は部隊の半分に夜通し見張りをさせろ」→「危機管理が第一」

戦争中は「口を滑らせることは戦艦を失うこと」と言われていましたが、現代ビジネスでも機密保持は最重要課題です。

ところが一流企業であってもその情報管理はまだ手ぬるく、スパイ活動など必要ないくらい危機管理が甘いと言われています。

スパイが要らないなら情報はどこから漏れるのでしょうか?残念なことに、本来なら秘密を守るべき「社員」から情報が洩れているのです。
エレベーター内やランチ、夜のお酒の席で大っぴらに仕事の話をしていませんか?このようなちょっとした不注意から機密情報が漏れてしまうことがほとんどなのです。

会社の危機を未然に防ぐためにも、社長から平社員まで「全社員」に情報管理を徹底させて下さい。

いかがでしたか?

こうやって見てみると、ロバートロジャーズの「28の行動規則」はどの時代にも通用する当たり前のことが書かれていることがわかります。

いつの世も守らねばならないことは同じ。

テンポの速いビジネスの世界に流されず、基本に忠実に行動することが発展の一番の近道なのかもしれません。

大紀元日本ウェブ編集部)

U.S. Army Rangers dressed in the uniforms of U.S. Army Rangers from World War II scale the cliffs of La Pointe du Hoc in a re-enactment of the D-Day assault on June 05, 2019 near Cricqueville-en-Bessin, France. Sean Gallup/Getty Images