中国メディア・東方網は27日、日本の首都と同じ名前を持つ小さな街が中国北部の黒龍江省にあることを紹介する記事を掲載した。

 記事は、「東京」と聞けば多くの人が日本の首都と認識していると伝えたうえで、「実は黒龍江省にも『東京』があるのだ」とし、同省寧安市南部に「東京城鎮」という名の小さな街があることを紹介した。

 そして、この「東京城鎮」も日本との関係が深い場所であり、1932年に当時野放しの荒れ地だったこの地に日本軍が拠点を構え、東京城と命名したことが名前の由来であると説明。その後日本人が鉄道駅、バスターミナル、飛行場を建設したことで東京城は急速に発展し、36年には近隣地域から多くの市民を移住させたことで人口が増え、賑やかな街へと発展していったとしている。

 また、49年の中華人民共和国建国後も東京城は近隣の都市や街に比べて栄え、54年には抗日英雄の名を取って「世環城」と改名したものの、61年に世環城から分離して「東京城鎮人民公社」が誕生すると、以後現在に至るまで「東京城鎮」という名前が正式な地名として用いられていると伝えた。

 記事は、中国北部の小さな「東京」について、満州族発祥の地の1つとされ、古代の遺跡も出土するなど歴史的、文化的な価値が高いほか、国の「小城鎮建設総合改革テスト鎮」に選ばれたことで、政府の大きなサポートのもと経済発展を遂げていること、さらに風光明媚な場所としても知られており、中国のレジャー観光地10傑にも選ばれている鏡泊湖が特に有名だと紹介している。(編集担当:今関忠馬)

東京は日本の首都だが、中国にも「東京」という小さな街があるのを知っているか?=中国メディア