2020年春の新作TVアニメから注目作品をラインアップ! TRIGGER最新作「BNA ビー・エヌ・エー」、ノイタミナでTVアニメ化「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」、久米田康治原作の「かくしごと」、シリーズ累計140万部のコミックが原作「イエスタデイをうたって」、人気シリーズが完全新作で登場「デジモンアドベンチャー:」の5本をラインアップしました。

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BNA ビー・エヌ・エー


TRIGGERの最新作は人類と獣人が共存する世界が舞台。女子高生タヌキ獣人・影森みちるが自由を求め、獣人たちが暮らす獣人特区・アニマシティに向かう場面から物語がスタートする。危険がいっぱいのアニマシティで巻き起こる事件を解き明かすオオカミ獣人・大神士郎を筆頭に、イヌ、ライオン、シカ、ニワトリイルカなど、あらゆる獣人たちが登場。近年急増中のケモノアニメとしても話題を呼ぶだろう。
放送に先駆けて、Netflixでは6話まで先行配信中。1話ではバラエティ豊かな獣人たちがハレの日を満喫する祭りのシーンや、赤と緑の色使いがスタイリッシュなアクションが披露されている。なぜか野球回があるのもアニメファンにはうれしいポイント。獣人らしいハチャメチャでバイオレンスな殺人野球を堪能できる。

 

富豪刑事 Balance:UNLIMITED


筒井康隆の小説「富豪刑事」をTVアニメ化。大富豪御曹司・神戸大助が余りある財力に物を言わせて、庶民には考えも及ばない方法で事件を解決していく様を描く。PVでは参考人から情報を言い値で買ったり、ロケット砲が飛んだりと、通常の刑事モノでは考えられないカットが登場。無限の資産をどう駆使するのかが見どころになりそうだ。
深田恭子が主演を務めた実写ドラマ版の型破りな捜査が記憶に新しいが、アニメ版もオリジナル要素が多数含まれている様子。昔ながらの人情派刑事・加藤春とどのようなバディを組むのだろうか。監督は「世紀末オカルト学院」「HELLO WORLD」の伊藤智彦が担当。過去にミステリー要素のある作品も手がけた監督が巨匠のベストセラー小説に挑む。

 


かくしごと


ちょっと下品な作品を手がけているマンガ家・後藤可久士が、一人娘の姫に嫌われることを恐れて、どんな仕事をしているのかひた隠しにするホームコメディ。原作は「さよなら絶望先生」や「じょしらく」など、複数のアニメ化タイトルを手がけた久米田康治による同名コミック。本人の経験談を交えたエピソードもあり、マンガ業界モノとしての魅力も備わっている。
主演は2016年に制作されたアニメPVから神谷浩史が続投。神谷は「絶望先生」でも主演を務めており、本PVの「姫に知られたらどーする?」という叫びからは、どこか懐かしさも感じられる。「朝の家族放送」として日曜11時からの放送枠が用意されているので、親子で一緒に楽しみたい。

 

イエスタデイをうたって


18年にわたって「ビジネスジャンプ」「グランドジャンプ」にて連載された冬目景の青春現像劇を全12話でアニメ化。新宿にほど近い私鉄沿線の小さな街を舞台に、大学卒業後もコンビニで働いているフリーター・魚住陸生を軸にストーリーが進んでいく。
アニメでは原作連載当時の20年前の雰囲気を再現。第1話冒頭を収めたロングトレーラーでは、主人公の部屋にあるフィルムカメラやプッシュ式の黒電話正方形アナログテレビに郷愁を誘われる仕上がりだ。被写界深度が浅く、少しボケた背景美術もノスタルジックな気持ちを加速させる。先行上映会は舞台のひとつである映画館・下北沢トリウッドで開催されており、本編に登場する街の雰囲気にも注目したい。テレビ朝日初の深夜アニメレーベル「NUMAnimation(ヌマニメーション)」の第1作としてオンエアされる。

 

デジモンアドベンチャー:


1999年にスタートしたアニメ「デジモンアドベンチャー」が20年の時を経てリブート。小学5年生の八神太一をはじめとする8人の選ばれし子どもたちがデジタルワールドに迷い込み、パートナーデジモンと未知の冒険を繰り広げていく。2020年2月公開の「LAST EVOLUTION 絆」では過去シリーズのオマージュも盛り込みながら、大人になった太一とアグモンの別れを描いたが、今回はどんな出会いを果たすのだろうか。
20年前とはネットを巡る状況も大きく変化したため、時代背景も考慮した内容になっているとのこと。同じく日曜朝9時枠で放送された「ゲゲゲの鬼太郎」では現代社会の要素を取り入れていたが、本作でどう描かれるのかも期待が膨らむ。キャストは人間のキャラクターは一新されたいっぽう、デジモンは過去の声優陣が続投する。



(文・高橋克則)

(C) 2020「BNA ビー・エヌ・エー」製作委員会
(C) 筒井康隆新潮社/伊藤智彦・神戸財閥
(C) 久米田康治講談社/かくしごと製作委員会
(C) 冬目景/集英社イエスタデイをうたって製作委員会
(C) 本郷あきよし・フジテレビ・東映アニメーション


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アニメライターが選ぶ、2020年春アニメ注目の5作品を紹介!【アニメコラム】