新型コロナウイルスが世界各地に拡大し、日本でも日常生活に大きな影響をもたらしている。中国メディアの百家号はこのほど、世界各地で生活必需品買い占めが起こっているが、「日本人がトイレットペーパーなどの紙製品の買い占めに走ったのは不可解だ」と論じる記事を掲載した。

 記事は、各国政府の緊張した対応に不安を募らせた人びとが生活必需品買い占めに走り、スーパーマーケットの棚が空っぽになるという事態が見られていると紹介。一方、こうした買い占めが起きるのはある意味で自然な大衆心理であり、「メディアの情報が不安を煽り、感染の増加を抑制できない状況にあって、人びとは物資を購入することで不安な気持ちを和らげようとする」と指摘。また、紙製品のように生活必需品のなかでも比較的安価で、ストックできる品物は買い占めの対象となりやすいと主張した。

 しかし、日本の状況はさらに複雑であると指摘し、今回は「中国から紙原料の輸入が停止し、トイレットペーパーが不足する」、または「マスクとトイレットペーパーの原料は同じなので不足する」といったデマが拡散され、日本人の不安を煽ったと説明した。

 加えて、日本はもともと各店舗に多量の在庫を持たないことから、デマを信じた人びとの買い占めによって店頭からトイレットペーパーが消え、更なる不安を煽る事態となったと伝えた。こうした、デマや不安がもたらす心理状態は理解できるが、「日本はトイレットペーパー原材料を中国からの輸入に依存していない」のが事実であり、逆に「日本は中国に対して質の高い紙製品や古紙を輸出しているほどだ」と指摘し、日本人がトイレットペーパーなどの紙製品の買い占めに走ったのは不可解だと論じた。

 日本でティッシュペーパーやトイレットペーパー買い占めの対象となり、品不足になったことについて、中国人からすれば「これまで日本人は冷静に対応しているように見えたが、やはりデマに流されて買い占めに走ったことは意外」であったようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

冷静だと思っていた日本人がトイレットペーパーの買い占めに走ったのは「不可解だ」=中国