羽田空港第2ターミナルに新設された国際線用エリアを取材してきました。出発フロアはまさに「全天候型展望デッキ」、そして、利用者の利便性が上がるような最新鋭の設備の数々が備わっていました。

景観だけなく音もポイントの羽田空港新エリア

羽田空港は、国際線ネットワークが大きく拡充されることにともない、第3ターミナル(旧国際線ターミナル)のほか、これまで国内線用施設だった第2ターミナル南側エリアを拡張、2020年3月29日(日)より供用開始しました。ANA(全日空)の一部国際線が発着するようになります。

羽田空港第2ターミナル新エリアの「玄関」ともいえるのが、3階にある出発フロアです。このフロアは壁が全面ガラス張りで、天井は最大18mと高く、開放感に溢れています。ガラス張りであることから、施設前で駐機中の飛行機が間近に見えるほか、エンジン音もよく聞こえます。またC滑走路に面していることから、そこで離着陸する様々な航空会社の飛行機が見え、まるで全天候型の展望デッキのようです。

保安検査場の入り口には、現在の搭乗口の状況がリアルタイムに表示され、間仕切りのガラスには文字情報が投影されるなどの空間演出がなされています。

もちろん、利用者の利便性を考慮した最先端設備が導入されているのも、新エリアの特徴です。

新エリアには最新設備とうれしい設備の数々!

羽田空港第2ターミナルの新エリアは、利用者の待ち時間を削減するための設備が整っています。出発フロアには自動チェックイン機のほか、自動手荷物預け機が26レーン備わり、これまで通過に待たされることが多かった保安検査エリアも、4人で同時利用できる最先端のスマートレーンが10台導入されました。

保安検査と顔認証式の出国検査場を抜け、制限エリア内に入るとすぐ免税店があり、そこをエスカレーターで2階に降りると搭乗待合室です。エスカレーターのかたわらには、バラエティ豊かな11店舗が入店するフードコートが広がります。

新エリアの搭乗口は、搭乗橋(ボーディングブリッジ)を用いたゲートが3つと、バスゲート、そして国内線と時間帯で区切り併用されるスイングゲートで構成されています。スイングゲートを除くと、羽田空港のほかのエリアと比べコンパクトにまとまっているといえるでしょう。搭乗待合室のベンチは、コンセント設備が充実しています。

このほか、新エリアには空港ラウンジやANAのラウンジが新設されています。特にANAのラウンジは、同社のラウンジ施設の中でも最大級だそうで、「ANAスイートラウンジ」が約360席、「ANAラウンジ」が約900席とのことです。

供用開始された羽田空港第2ターミナルの国際線エリア 出発フロア(2020年3月29日、乗りものニュース編集部撮影)。