「自分の気持ちがわからない……」と悩んだことはありませんか? 自分のことって、わかるようで案外わからないものです。

とある出来事によって自分の意外な一面に気付いたり、自分の嫌いな部分を知ったり。その一方で、好きになれる自分を発見したりもします。

自分の気持ちがわからないと不安になりやすいので、今回は自分を知る方法を学びましょう。自分の気持ちがわからない原因と、自分の気持ちがわかるようになる方法をご紹介します。

■「自分の気持ちがわからない」心理的な原因

「自分の気持ちがわからない」と感じるのはなぜでしょうか? 心理的な要因をご紹介します。

◇1.「何を考えているかわからない」と言われる

自分では気にしていなくても、周りの人から「何を考えているかわからない」と言われたことをきっかけに「自分の気持ちってなんだろう?」と不安を感じることもあります。

特に他人は人の表情をよく見ているので、ポーカーフェイスだと「何を考えているんだろう?」と思われやすくなります。

◇2.感情と行動が一致しない

自分の抱いている感情と、実際の行動が一致していないと「本当は何がしたいんだろう?」と自分の気持ちがわからなくなることも。

感情と行動の不一致は、無理して人に合わせたり責任感が強かったりと、自分を抑圧する人によく見られる傾向です。

◇3.行動に一貫性がない

あるときは積極的なのに、あるときは消極的……と行動に一貫性がないと、自分の本心がわからなくなります。

実際にはそのときの状況によって、自分の行動は変わるもの。何らかの原因で行動に違いが生まれているのですが、原因を把握できていないと自分の気持ちがわからなくなります。

◇4.自分と向き合いたくない

自己理解ができていないと、当然のことながら自分の気持ちもわかりません。その場その場で感情は生まれるものの、その感情が生まれた理由がわからないのです。

自分と向き合うのが怖くて避けてしまう人は少なくありませんが、自分と向き合って自分の性格を知る努力が必要でしょう。

■自分の気持ちがわからないときの解消法

そんな「自分の気持ちがわからない」状態に陥ったときの解消法があります。5つ紹介するので、できるものから試してみましょう。

◇1.いったんリラックスする

感情的になっていると、一時的な感情に支配されて正しい判断ができなくなります。もし怒りや悲しみで自分がよくわからなくなってしまったら、いったんリラックスしましょう。

感情を揺れ動かされた物事を考えないようにして、自分が好きな音楽を聴いたりテレビを見たりしてください。そうすれば徐々に冷静さを取り戻し、自分の本心や気持ちがつかみやすくなります。

◇2.自分の考えや感情を書き出してみる

リラックスしようとしてもうまくいかないときや、自分の気持ちがつかめないときは、思いつくままに心中を書き出してみましょう。

考えていることでも、抱いている感情でも構いません。バーッと書き出すと、よくわからなかったモヤモヤを可視化でき、自分の気持ちを整理できます。「なるほど、自分はこんな気持ちだったのか」とわかるはずです。

◇3.自分をさらけ出す

書き出すのと似ていますが、自分をさらけ出すのが自己理解のコツです。人はみんな自分でも知らない要素を持っていて、それは自分を思い切りさらけ出さないと見つかりません。この知らない要素を発見することで、自己理解を深められるのです。

まずは人と話すときに積極的に自己開示して、自分を出す練習をしましょう。そこで気付きが生まれるはずです。

◇4.仲が良い人に他己分析してもらう

なかなか自己開示ができないときは、仲が良い人に「私ってどんな人?」「こういう状態なんだけど、どう思う?」と自分に対するコメントをもらい、他己分析してもらいましょう。

他人を通して自分を見つめ直すことができ、自分では気が付かなかった感情に気付けるかもしれません。

◇5. 自分と対話する

自分としっかり向き合って対話することで、自分の気持ちを把握できるようになります。

まず、うれしいのか悲しいのかなど、自分の感情を認識しましょう。その後、その感情がなぜ生まれたかを考えます。「好きな人に認められたからうれしかった」「頑張ったのに否定されたから悲しかった」など、その感情が生まれた原因を知ることで、自分の本音がわかります。

■自分の気持ちとまっすぐ向き合うコツ

最後に、自分の本当の気持ちとまっすぐ向き合うコツをお伝えします。明日から実践できる方法ですので、ぜひ参考にしてみてください。

◇1.自問自答する癖を付ける

自分から目を背けているうちは、自分の気持ちとも向き合えません。しかし、日々自問自答する癖を付ければ、自分の気持ちが見つけやすくなり、まっすぐ向き合えるようになります。

モヤモヤしたら「なぜ私はモヤモヤしているんだろう?」というように、自分に「なぜ」を問いかけてください。自己理解が深まり、自分の気持ちを直視できるようになるでしょう。

◇2.「マインドマップ」を書いてみる

マインドマップ」とは思考の表現方法の一つで、自分が頭の中で考えていることを枝分かれする形で書き出すものです。考え方が可視化できるので、自分の気持ちがよくわかります。

例えば疲れているなら、まず「疲れた」と紙の中心に書き、そこから「寝不足」―「仕事が終わらない」―「最近集中できない」―「職場の人間関係が良くない」というように、連想ゲームの要領で書き出していくのです。

書いていくうちに「なぜ今この状況になっているのか」「どんな気持ちになっているのか」がわかるでしょう。

◇3.自分の性格を知る

自分の性格を把握していれば考え方の癖がわかり、自分の感情とも向き合いやすくなります。たとえネガティブな感情に押しつぶされそうになっても「こういう傾向があるからこう考えたんだな」と冷静に考えられるからです。

自分の気持ちがわかると生きやすくなる

自分の気持ちを把握した方が断然生きやすくなります。自分こそが「最大の理解者」になれるように、ご紹介した方法を実践して自分と向き合い、自己理解を深めてみましょう。

(秋カヲリ)

※画像はイメージです

「自分がわからない」に表れる本当の心理