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今月27日から21日間のロックダウン(封鎖)が始まった南アフリカだが、初日から外出禁止令を守らない市民が続出し、警察が取り締まりを強化している。しかし低所得者層の住む地域では、警察官が政府の指示に従わない市民にゴム弾を発砲する事態にまで発展、物議を醸している。

南アフリカで初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたのは今月5日のことだった。しかしその後感染者数は増え続け、日本時間29日午後7時の時点で1187人(米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームによる)となっている。急増する感染者に対応するため3月23日、ラマポーザ大統領ロックダウン(封鎖)を宣言し、3月27日から21日間、国民の不要不急の外出が原則禁止された。

しかしロックダウン初日から、低所得者層の住む地域ではパーティをしたり、路上で泥酔するなど規制に従わない市民が続出し、27日のヨハネスブルグアレクサンドラ(Alexandra)での逮捕者は55人にも上った。

そしてロックダウン2日目、『News24』ではヨハネスブルグ郊外の街ヨービル(Yeoville)のスーパーショップライト」の外で、警察官が市民に銃を向けるという事態に陥っていたことを伝えた。ロックダウン中、市民はスーパーへの買い出しは認められているものの、この日スーパーの外に集まったのは200~300人。政府が訴える「社会的距離」を確保せず大人数が列を作ったことで、警察官がゴム弾を発砲したのだった。

ヨービルは貧困層が多く犯罪率も高いことで知られているが、警察官は車両10台でやって来るといきなり発砲し、驚いた市民の中には倒れて怪我をした人もいたようだ。またこの騒動の後、警察官は鞭を取り出し、市民に手を横に広げて少なくとも1メートルの距離を開けて並ぶよう指示したという。

さらに『News24』のリポーターは、ロックダウン初日にも同市で警察官の市民に対する発砲があったとして動画を公開している。街の中をパトロールする警察官は、路上にたむろする市民や同リポーターに向けてもゴム弾を発砲しており、動画では「私はメディアよ」と叫ぶ声が響いている。ロックダウン中でもメディアは外に出て取材することが認められているが、メディア関係者は「警察は質問をすることもなく、いきなり発砲した。同じようなケースはこの日だけで3件確認されている」と述べている。

今回の発砲については「行き過ぎではないか」と警察を批判する声が多数あがっているが、ベキ・ツェレ警察大臣は「やってはいけないと言われたことを守らない市民がいる。我々が闘っているのは市民ではなく、新型コロナウイルスだ。法を守らない者は敵とみなし、人々を守るために厳しく取り締まる」と語っている。

画像は『SA Police Service 2020年3月29日Twitter「#sapsWC Roadblocks conducted on the R300 in the Blue Downs Cluster to enforce the #COVID19 #21DaysLockdown regulations and to ensure the adherence of the general public.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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