仕事を頑張って収入を増やすことで、裕福になることを目指しているサラリーマンの方は多いと思います。しかし、ただ収入を増やすだけでは本当の意味での「お金持ち」になることは難しいのかもしれません。

お金持ちとそうでない人の違いは、お金の使い方にも表れてくるからです。そこで今回は、お金持ちのお金の使い方について紹介していきたいと思います。

年収1,000万円超えは20人に1人?

「どれくらいの収入があればお金持ちだと思いますか?」という質問に、「年収1,000万円以上」と答える方も多いのではないでしょうか。

国税庁が毎年行っている「民間給与実態統計調査」の平成30年度のデータによると、給与所得者のうち年収が1,000万円を超えているのは全体の5%であり、20人に1人しか年収1,000万円に達していないことが分かります

この5%の内訳としては「1,000万円超1,500万円以下」が3.6%、「1,500万円超2,000万円以下」が0.8%、「2,000万円超」が0.6%と続いています。「お金持ち」の定義は人それぞれですが、全体の上位5%である年収1,000万円超に入ること自体がなかなか難しそうだということがわかりますね。

しかし、その給与水準に達してもなお、お金の使い方次第では「自分は裕福だ」という実感がわきにくいということもあります。それでは、真のお金持ちの人たちがどのようなマインドでお金を使っているのか、具体的に見ていきましょう。

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「消費」ではなく「投資」という感覚を持とう

お金持ちの人たちは、お金を使うことに対して「消費」ではなく「投資」という感覚を持っています。

お金を使う際に、どんなリターンがあるかを予想して、得られるリターンが大きいと思った場合は積極的にお金を使うのです。

たとえば5,000円出して飲み会に行く場合、仕事や上司の愚痴を言いながら酒を飲むのは、その場は楽しくある程度のストレス解消になるかもしれませんが、そこから得られるリターンはあまりないでしょう。

しかし同じ5,000円を出して飲みに行くのでも、普段あまり交流がない業界の人などが多く集まる飲み会であれば、新しい人間関係を築けたり、仕事に対する刺激を得られたりといったリターンが得ることができます。

このように、同じ5,000円の出費でも得られるリターンの質は大きく異なり、お金持ちの人は後者のようなお金の使い方を好む傾向にあります。

メリハリのあるお金の使い方を!

お金持ちの人は贅沢品を好み、豪快にお金を使うというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際のところお金持ちの人は同時に倹約家であることも多いのです。

倹約家と言うと、ケチであまりお金を使わないと思いがちですが、お金持ちの人の場合は「意味があると思ったこと以外にはほとんどお金を使わない」というのが正しい解釈です。

お金持ちの人の中には、あまり高い服を着ずに量産されている既製品で済ませている人もいますが、それはその人が服にお金をかけることにあまり意味を見出していないからなのでしょう。

使うべきところにはお金をドンと使い、そうでないところはしっかり倹約するというメリハリこそが、お金持ちの人に共通する特徴と言えますね。

お金が減ることを恐れない

高収入になってもお金持ちになれない人の多くは、「お金が減ること」を過度に恐れる傾向にあります。

お金は使えば減り、使わずに保管しておけば物理的には減らないというのは当たり前のことですが、置いておいたままのお金は決して増えることはありません。

しかし、先ほどお伝えしたように「投資」の観点を持って使ったお金は、後々に大きなリターンを伴って返ってくることがあります。お金が減ることを恐れてお金を使わないままでいれば、そういったリターンを得るチャンスを逃していることになるのです。

もちろん「支出>収入」になることは望ましくないので、出ていくお金はきっちり管理する必要がありますが、目先のことばかり考えるのではなく、数年、数十年先のことまで考えて、有意義にお金を使っていきましょう。

まとめ

お金の使い方は、「AではなくBのようにしてください」と伝えたところで一朝一夕に変えられるものではありません。しかし、意識しながら生活することで、お金に対する考え方や行動を徐々に変化させていくこともできます。お金持ちのお金の使い方を参考にしながら、自分のお金の使い方を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。

【参考】「平成30年分民間給与実態統計調査」(国税庁