マスクを求める買い物客の対応に頭を抱える店員たち

新型コロナウイルスの影響でマスクや手指消毒液の欠品状態が続いている。また紙製品が品薄になるというデマでトイレットペーパー買い占めも起こった。そのしわ寄せはドラッグストアやスーパーなど小売り現場の従業員に来ている。

「マスク、除菌関連の商品が不足 開店前からの行列」(ドラッグストア/埼玉県/40代女性)
「品出しを何度しても間に合わない。品出しをしている途中で商品の在庫は聞かれるし、探せばあるのに探しもしないで聞いてくる人がここ1~2か月ですごく多くなった」(スーパー/埼玉県/20代女性)

「入ってないの?」は「もう聞いてほしくないというのが正直な気持ちです」

長崎県の40代女性が勤めるドラッグストアには、「毎朝出勤する社員より早く並んでいるお客様」がいるという。その客から「整理券を出して欲しい」という要望を受けた。

「朝は多くの商品の品出しや開店準備、申し送り事項の確認とマスク販売以外の仕事は沢山あるのに……。毎朝殺到するお客様の対応でこの2か月疲れ切っています」

完売している消毒薬、除菌ティッシュ、体温計などについては売り場を見て、それでも従業員に「入ってないの?」「いつ入るの?」と聞いてくる人が多い。女性は「もう聞いてほしくないというのが正直な気持ちです」という。さらに、

不特定多数の方と接してお話しします。体調が悪い方もいらっしゃいます。自分も感染するリスクは高くなりますし、さらに自分を介して他に感染させる事は絶対にしたくありません」

と不安な心境を明かす。女性は「しばらくマスク販売自体をやめるようして自治体からの各世帯への配布にして欲しいです」と綴る。

「毎日来てますがマスクしてません。買ったマスクはどうしているのでしょうか?」

ドラッグストアで働く北海道の40代女性は、店に殺到する高齢者に困っていると明かす。開店は朝9時だが、

「マスクや消毒用アルコールの入荷があるかないかも分からない状態なのに6時から待っています。朝早くからマスクの為に間隔も開けずに並んで、その列の中に感染者が居たらアウトな状況を毎日見ています」

という。

「先日は開店準備をしていたら開かない筈の自動ドアをこじ開けて『今日マスクあんの?』と聞いてきた年配女性が居ました。毎日最前列に並んでいる人です。マスクが買えた際には『あー買えた買えた』と隣の人と大きな声で喋り、手にしたマスクをレジに放り投げてきます」

この女性について、「毎日来てますがマスクしてません。買ったマスクはどうしているのでしょうか? 不思議です」と明かす。ほかにも"マスク入荷未定"の貼紙をしているにも関わらず、従業員に「本当にないの?」と聞いてくる人もいるという。

「聞かれると対応せざるを得ず、通常業務もままならない状態です。なのに『お客様は神様です』理論を全面に出してくるご高齢の方々、まずは自分の態度を改めて頂きたいのが本音です。若い方は入荷未定の紙を見て納得して何も聞かずに帰って行かれます」

そんな日々が祟って「自分の記憶がないだけで年配のお客様に暴言を吐いているんじゃ・……?と思う事があります」といい、

「店員も感情を持った1人の人間です。お金を払うから客が偉いではないのです。私個人としてはやはり医療従事者に真っ先にマスクが行き届いて欲しいと願うばかりです。コロナが終息する迄ドラッグストアや他の小売店舗で働く者達のストレスは計り知れません」

と綴る。

※キャリコネニュースでは引き続き【新型コロナ】ドラッグストア・スーパーで働いている人の声募集「新型コロナウイルスで収入は減った?」に関するアンケートを募集しています。