レアル・マドリーの元フランス代表FWカリム・ベンゼマは、レ・ブルーの現主砲オリヴィエ・ジルーとの比較に不満を抱いているようだ。『フランス・フットボール』が伝えている。
現在、世界屈指のクラブであるマドリーのエースストライカーに君臨するベンゼマは、フランス代表においても通算81試合27ゴールの数字を残している。
だが、2015年11月に発覚した同僚MFマテュー・ヴァルブエナへの恐喝事件によって代表キャリアが暗転。以降は幾度か待望論が上がりながらも一度もレ・ブルーに招集されていない。
一方、モンペリエ時代の2010年に代表デビューを飾ったジルーは前所属先アーセナルの終盤以降、クラブチームで思うように出場機会を得られず、現所属先のチェルシーでも控えに甘んじている。
それでも、ディディエ・デシャン監督からの信頼が厚いフランス代表では前述のベンゼマの記録をいずれも上回る代表通算97試合39ゴールの数字を残している。
今回、自身の公式『インスタグラム』のライブ配信機能を使ってインフルエンサーのモハメド・ヘンニ氏とディスカッションを行ったベンゼマは、レ・ブルーの新旧センターフォワードに関する質問を受けた際、「F1とカートを混同するな」と、ジルーを比較対象に出されたことに対する不満を示した。
「フォーミュラ1とゴーカートを混同してほしくない。僕の方が優れているし、自分がフォーミュラ1だと思っている」
かなり強い言葉でジルーを突き放したベンゼマだが、両者のプレースタイルが大きく異なっており、プレーヤーとして優劣を比べる対象ではないとの考えが本懐だ。
そのため、同選手の評価は脇に置きつつも、現代表チームにおける重要性を認めている。
「彼には彼のキャリアがあり、自身の望むスタイルでゴールを決めている。彼は自分の道を歩んでおり、僕もまた自分の道を歩んでいる。だから、彼について考えることはないよ」
「ただ、僕たちの比較を除けば、彼のプレースタイルは今のフランス代表に合っていると思うよ。それは彼が前線でどっしりと構えるタイプのプレーヤーだからだ。それが唯一の理由だと思うよ」
「ムバッペやグリーズマンはスピードがあってサイドやライン間でのプレーを得意としている。だから、ジルーのような基準点型のセンターフォワードは相性が良いんだ」
「彼は前線に留まって守備の局面でも力を発揮する。それが周囲のフォワードにより自由を与えることになる。それにポストワークも効いている」
「決してスペクタクルではないし、驚くべきプレーを見せることはないけど、彼には確固たるモノがある。もちろん、誰もが彼のプレースタイルを好きかはわからないけど、フランス代表にとっては効果的だと言えるね」
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