新型コロナウイルス感染者が増加し続けている日本では、都市部を中心に外出自粛要請が出ている。東京では普段と比べると人通りが減ったとはいえ、「不要不急」とは言えない理由で外出している人も少なくなかったようだ。厳しい封鎖を経験した中国人からすると、こんなに緩くて良いのかと思うのも当然だが、現時点では他国に比べると感染者数は少なく、ある程度封じ込めに「成功」しているように見える。中国メディアの今日頭条は27日、「日本の成功は世界を困惑させている」と題する記事を掲載した。

 記事は、日本の対策は他国とはかなり違っていて、中国のような封鎖もなく、シンガポールなどのように監視技術に頼るわけでもなく、韓国のように徹底的な検査も行っていない。記事はこれを「ばくち」のような方法だと批判。感染者が知らずのうちに他人に感染させ、気が付いた時には取り返しがつかなくなるリスクがあるからだという。

 実際、感染者が増加している東京や大阪では外出自粛要請が出たわけだが、政府の言うことを「まじめに聞かない」日本人がいることも理解できないところだとしている。これほど緊急事態だというのに、イベントを開く人がいれば参加する人もいて、電車はやはり混んでおり、公園で花見する人までいたと指摘。中国では厳しい外出禁止を実施したとき、多くの人が恐怖心から自ら進んで自宅に引きこもったが、それとは対照的な反応といえるだろう。

 記事は、日本がすべきことは2、3週間「東京都を封鎖」することで、経済を二の次、三の次にして初めて医療崩壊が避けられると主張している。これはまさに中国が採用した方法だと言えるだろう。新型コロナウイルスに関しては、未知のウイルスであるため各国の対応も分かれる結果になったが、何が正しかったかは時が経過しないと分からないことだ。

 記事に対して、普段から衛生概念がしっかりしている日本は「もしかすると本当に大丈夫かもしれない」という意見や、「今のところ一番成功しているのは日本、韓国、シンガポール」といったコメントが寄せられた。記事は日本の緩さを批判しているが、そう感じていない中国人も多いようだ。本当に日本は大丈夫だった、と言えるような結果になってほしいところだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の新型コロナの封じ込め「成功」が世界を困惑させている=中国報道