もし妻が「坊主にしたい」と言い出したら、どうしますか? バラエティー番組「水曜日のダウンタウン」(3月25日放送、TBS系)で、「嫁『坊主にしたい』と言い出して夫から許可もらうの困難説」の検証が行われました。3組の芸能人夫婦を対象に、妻から「坊主にしたい」と言われた夫の反応をモニタリングするドッキリ企画です。

3組の中で、もっとも激しく拒否したのは、お笑いトリオ「パンサー」の尾形貴弘さんでした。妻のアイさん(一般女性)から自宅リビングで「坊主にしたい」と切り出されると、ショックを受けて「絶対無理だわ。女として見れないよ」とテーブルに突っ伏してしまいます。

尾形家ではすでに1児を育てていますが、2人目も希望しています。「もう1人子ども作るつもりでいるでしょ? アイちゃんも」「愛とはまた別なんだよ 愛してると坊主はまた別の話だから」。しぶとく坊主の要求を通そうとする妻に頭を抱えます。

実際に尾形さんが許可したかどうかはネタバレになるので言及しませんが、最終的にドッキリだと知って「本当に子ども、もう1人ほしかったんで」と安堵の表情を浮かべました。

好きな髪型にする自由は、夫婦それぞれに認められるべきです。しかし、子どもを希望する夫婦の場合、妻が坊主にすることは離婚の理由になりえるのでしょうか。

「妻が坊主にすること」のみを理由とする離婚は難しい?

民法が定める離婚事由は、(1)不貞行為、(2)悪意の遺棄、(3)生死が3年以上、明らかでないとき、(4)配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき、 (5)その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき――の5つです(同770条1項)。

妻が髪型を変えることは、(1)から(4)にはあたらないと考えられます。では、「(5)その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」と判断される可能性はあるのでしょうか。

もし、夫婦関係が破綻し、回復が困難であり、これ以上は結婚生活を続けていくことが難しい状態になっていた場合は「婚姻を継続し難い重大な事由」があると認められる可能性もあるでしょう。

しかし、単に髪型を変えることが気に入らないという理由のみでは、「婚姻を継続し難い重大な事由」があるとは認められにくいといえます。裁判所は1つの理由のみではなく、さまざまな事情を総合考慮して判断しています。

もちろん、裁判ではなく、夫婦2人の話し合いで離婚(協議離婚)する場合は、どのような理由であったとしても、お互いの合意があれば離婚することはできます。

パンサー尾形「子づくりに支障」と猛反対…妻が「坊主」にしたら離婚できるのか?