新型コロナウイルス感染拡大を受けて3月30日記者会見した東京都小池百合子知事の発言が夜の街にトドメを刺したと物議を醸しています。夜間営業のバーやキャバレーなど接客を伴う飲食の場で感染が疑われる事例が相次いでいるとして、カラオケライブハウス、バーを挙げて自粛を要請したのです。

 


名指しされた業種の方々の怒りの声を集めてみました。

「この度新型コロナウイルスの感染拡大を予防するとともに、お客さまと従業員の安全を考慮し、明日から臨時休業となります。営業再開日は4月6日(月)に予定しておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の動向を注視し検討します。今後の状況を鑑みながら対応を進め、決定いたしましたら改めてお知らせいたします。一日も早く終息しまた笑顔でお会いできる日を楽しみにしてます」

と挨拶メールを送って臨時閉店を表明した銀座の高級クラブのホステスは、嘆いています。

手洗いうがい、ドアオープン、空気清浄機、加湿器で対策は、しっかりとしてきましたが、3月の売上は2月の半分ですよ。2月は売上が少ない月なのに。それに、営業もいっさいしていませんでした。こんな時に浮かれたLINEが来たら頭に来るでしょ」(銀座高級クラブ ホステス)

別のクラブの支配人は、知事の会見と放送に怒り心頭です。

「除菌スプレーと除菌剤を溶かした加湿器等でコロナ対策には、尽力してきました。小池会見では『中高年のバー、ナイトクラブ自粛』が夜のnewsZEROでは、『バー、キャバクラ』にすり替えられてたのにはもう笑っちゃいましたね。お客様ゼロの日が何日もあり、前年比、前月比の比率の出しようもありません。お客様予定確保のない女の子は自宅待機、出勤調整の店が殆ど、休んでる店もありますね」(銀座高級クラブ支配人)

 

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クラブだけではありません。バーも大打撃です。

コロナの影響は飲食店において大きな打撃です。ましてや我々の生活を脅かす自粛規制は首を吊れと言ってるのと同じです。売上は前月の68%になってます。支払いに困ってます」(新宿バー経営者)

 

一方で、コロナの収束を願って苦肉のツイートが話題になっているのが今年開業10周年を迎える「渋谷肉横丁」です。

新型コロナウィルス感染拡大防止について、
渋谷で開業10年目にして初めて言わせていただきます。若者よ、渋谷に来るな。
共に歩んできた若者と、この難局を乗り越えたいと思っております。
10年間渋谷肉横丁を支えてくれた若者よ、次は日本を支えてくれ。

渋谷肉横丁の関係者は、

「お店によりますが、前年比50%から80%になっています。まだそれでも3月は渋谷はいい方です。新橋辺りは前年比10%ぐらいですただ渋谷も4月は前年比の10%ぐらいになりそうです」

と語っています。中でも大打撃なのが「なんでんかんでん」です。行列ができる豚骨らーめん店の元祖、川原ひろし社長が「渋谷肉横丁」に出店しましたが、前年比5パーセントという売上で苦しんでいます。

 

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歌舞伎町で、バー、キャバクラ複数店舗を展開する経営者は、様々な不安も代弁します。

「小池さん半端ないっすよね。昨年比で言うと3月は50%ダウンです、これでもひどいですが、オリンピック延期発表後が日に日に酷くて、昨日の会見でとどめ刺された感じですね。歌舞伎町に十年以上いますが、東北の地震の時と似た雰囲気です。

が、今回は終わりが全く見えないです。キャバクラも今日からメンバー出勤(お客さんと約束してる人)しか、店に出勤出来ないそうです。あと、バーとかほとんどが個人経営で、ほとんどの店が、社会保険やら雇用保険やら入ってないと思われます。あと、店舗も歌舞伎町で言えば又貸し物件でやってたりするので、こういう事業者も国の補助金とかもらえるのか不安がってます」

保証されない自粛で、歌舞伎町カラオケ店経営者の悲痛な叫びがSNSに響いていました。

「保証無くして自粛なし! 飲食店どうやって生きて行こうか…。」

 

堅実経営で定評のあるライブハウスの社長も断末魔の叫びをあげています。

「大阪のライブハウスの話が始まり、メディアライブハウスが悪者扱いをされた結果、3月の売り上げは前年比で37%、先月比で50%です。小池さんの名指しの話が出てからは、キャンセルの嵐で、4月はたぶん、売り上げ0を予想しています。3月は延期に関してキャンセル料をいただいていなかったこともあります。小池さんも名指しをするなら、それなりの保障の話を具体的につけてほしいと思います。これが続くと5月には店を続けるかどうかの判断を迫られるかもしれません。

家賃、および開店時の借り入れ金が固定費として発生するので……。大震災の時に借り入れたお金の返済が終わったばかりです。いくら無利子といっても借金だと固定費となります。リーマンショック時の不景気の借り入れ金、大震災の時の借入金などの増加が大塚店をやめた大きな原因となっています。なので、今回は借入金はできれば行いたくないのです。

ライブハウスは防音設備がキーポイントとなります。現在の池袋の店は、もともとあった店舗の内装の内側に防音壁、天井、床を作りました。この結果狭い店ですが内装だけで5000万円近くかかっています。これも全部ではありませんが借入金のお世話になっているわけで、これ以上はちょっと……。
防音工事を丁寧に行った結果、8年間の営業で、一回も音の苦情は来ていません。ただ、この店を手放すとなると、借金だけが残ることになるかも……です。

ぜひ、テナント料、だけでも東京都から出してもらえれば、何とかなるかもしれません。スタッフは今日から仙台の実家に帰ってしまいました。

そもそも、ライブハウスのほとんどは、不特定多数の人が訪れるのではなく、演者さんが連れてくるお客様です。カラオケやナイトクラブと異なり、問題が起きた時に追いかけやすい営業形態です。

役所もメディアもこれをたぶん、理解していなくて『不特定多数』と十派一絡げにしてしまうところに不満はあります。ライブハウスとしてもできるだけ換気に心を配り、どのお店もアルコール消毒なども手配してしています。
このような現場の実態を見たうえでのライブハウスという名指しが出てきたのか怪しいと思います。そういった実態調査もしていないし……」

海外に滞在している筆者の友人達によれば、日本は補償せずに、自粛させるおかしな国だそうです。窮地に追いやられた夜の自営業者の救済が速やかに実施されますよう祈願します。(文◎安倍しんのすけ

 

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写真はイメージです。