アーセナルのクラブOBである元ロシア代表FWのアンドレイ・アルシャビン氏が、自身のハイライトとなった伝説のリバプール戦を回想している。

2009年2月にゼニトからアーセナルに移籍したアルシャビン氏。同クラブではタイトルこそ獲得できなかったが、在籍5シーズンで公式戦144試合31得点の記録を残している。

その偉大なるクラブOBは今回、イギリス『888 Sport』のロングインタビューで古巣について言及。

その中で同氏は自身のキャリアにおけるハイライトの1つとなった伝説のリバプール戦を回想した。

アーセナル加入から2カ月が過ぎた4月21日にアンフィールドで行われたプレミアリーグリバプール戦に先発出場したアルシャビン氏は、36分に先制点を奪取。

その後、逆転を許した67分にはボックス手前からの強烈なミドルシュートを突き刺し同点ゴールを奪う。直後の70分にはボックス内で相手のクリアミスを拾って冷静にシュートを流し込み、ハットトリックを達成。さらに、3-3のイーブンで迎えた90分には高速カウンターから4点目まで奪う圧巻のパフォーマンスを披露。最終的にチームは追い付かれて勝利を逃したものの、ロシアの小皇帝は一躍世界中にその名を知られることになった。

「試合後にへとへとに疲れ切っていたことをよく覚えているよ。もう身体にはこれっぽっちもエネルギーは残っていなかった。1試合で4ゴールも決めたのだから、もちろん嬉しかったよ」

「これまでアンフィールドで1試合4ゴールを記録したプレーヤーはいなかった。だからこそ、それをやってのけたことが誇らしかったよ。その4ゴールすべてが特別なものに感じているよ。それでも、いつの日か誰かが自分と同じことを成し遂げるんじゃないかと思っているよ」

「ただ、現時点ではそれが可能だとは思わない。今のリバプールは信じられないような素晴らしいフットボールを見せている。それに現在の状況(新型コロナウイルスによるリーグ中断)でなければ、彼らは文句なしにチャンピオンになるはずだからね」

アーセナルでの最も素晴らしい瞬間を幸せそうに振り返った一方、アルシャビン氏は同クラブで過ごした5シーズンで1つもタイトルを獲得できなかったことが心残りであったと語っている。

アーセナルでの唯一の後悔はトロフィーを獲得できなかったことだ。とりわけ、後に降格となったバーミンガムとのリーグカップ決勝(2011年)が心残りだね。あの決勝で僕たちは破れてしまった」

「当時から抱えていた問題は毎年のように主力を失っていたことだった。サミル・ナスリに始まり、セスクロビン・ファン・ペルシ…。当時のスカッドを2、3年保てていれば、結果は違っていたと思うよ」

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