清朝末期から中華民国初期に活躍した魯迅は1902年に国費留学生として日本の東北大学に留学した経歴を持ち、中国に戻ってからは小説家、思想家として活躍した人物だ。魯迅の思想は中国に大きな影響を与えたと言われている。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、魯迅はなぜ「中国には数千年の古ぼけた文明以外には何もない」、「中国人は日本に学ばなければならない」と述べたのかと問いかける記事を掲載した。

 記事は、中国の文学界において魯迅は「確固たる地位を築いた重要人物」であり、中国社会の思想に対しても大きな影響を与えた人物だと指摘し、その魯迅は1931年、当時の日中関係が緊張していた時期に「なぜ中国人は日本に学ばなければならないと説いたのか」と疑問を投げかけた。

 これに対し、魯迅は「反省と学習を継続してこそ、成長があることを知っていたから」だとし、現在の中国でも歴史問題を理由に日本を盲目的に排除しようとする人がいると指摘する一方で、それは日本から「学ぶべきを学ばない」ことにつながると主張。日本は国土の小さい国でありながら、現在のような強国になり上がることができたのは「他国の長所を学び続け、取り入れ続けてきた努力の成果」であると指摘した。

 さらに、魯迅の話は「道理にかなっている」とし、中国人は悠久の歴史という過去の栄光にいつまでも浸っていてはならないとし、理性的に日本の長所を見つめ、そこから学ぶべきなのだと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本が「世界の強国」になった要因から「中国人は学ぶべきだ」=中国報道