新型コロナウイルスの影響(COVID-19)の影響で多くのクラブが財政危機に陥る中、マンチェスター・ユナイテッドにとってはそれほど大きなダメージにはならないという。イギリスデイリー・メール』が伝えている。

コロナウイルスによるリーグ戦の延期は、チケット売り上げや放映権料を収入の根幹とする多くのクラブに莫大な財政ダメージを与えている。選手や幹部、雇用スタッフへの減給でなんとか応急措置を取っているものの、再開の見通しが立たないこの状況では、その場しのぎにしかならないという見方もある。

しかし一方で、ユナイテッドはそれほど大きな損失にはならないと『デイリー・メール』は主張している。およそ900人の雇用者を抱える同クラブは、先日雇用者550名の減給を発表したトッテナムと比べても相当な規模。そんなクラブが損失を抑えられる理由は偏にスポンサーシップによるものなのだそうだ。

記事によると、ユナイテッドは年間6400万ポンド(約85億5000万円)の契約を交わす『Chevrolet』を筆頭に、1シーズンのスポンサー料は1億7300万ポンド(約230億円)にも上る。これはチケット売り上げや放映権料を含めた総商業収入の63%にあたる。

「61」のスポンサーからならこれだけの財源を揃えるユナイテッドだからこそ、他クラブのように選手やスタッフの賃金を下げずに済んでいるのだという。

また、3月12日に行われたヨーロッパリーグのLASKリンツとのアウェイ戦が無観客試合になったことで、観戦に来られなかったファンにトータル24万5000ポンド(約3300万円)の払い戻しもしているうえ、コロナウイルス対策への支援も行うなど、予定調和にない負担も積極的に行っている。

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