―[絶対夢中★ゲームアプリ週報]―


●ファイナルファンタジーⅦ リメイク
PS4スクウェア・エニックス/8980円(+税)/4月10日発売予定

ファイナルファンタジーⅦ リメイク』の発売日、4月10日が近づいてきました。もともと『FF7』は1997年プレイステーションで発売され、世界累計1200万本以上を売り上げたタイトルリメイク版は複数作展開予定で、今作は序盤にあたる巨大都市ミッドガル脱出までが描かれます。

 この『ファイナルファンタジーⅦ リメイク』、23年ぶりの大型リメイクという以上にゲームファンから熱い注目を集めるのは、オリジナル版の『FF7』がゲーム界の常識を覆す存在だったから。『FF7』のどこが革命的だったのか、3つのポイントを振り返ってみたいと思います。

ポイント1 プレイステーションを勝利に導いた移籍劇

 まず1つ目は、大作ソフトハードの命運を握っていることを知らしめた点。『FF』シリーズは『6』までファミコンスーパーファミコン任天堂ハードで展開されてきました。ところが『FF7』はプレイステーションでの発売が決まり、当時センセーショナルに報道されました。

 90年代半ばはいわゆる次世代機戦争のさなか。ポストスーファミ”の座を狙い、セガサターンPC-FX3DOと数々のハードが熾烈な争いを繰り広げていました。結果として、この『FF7』の移籍がプレイステーションを勝利へと導いたのです。

 もし、『FF7』がほかのハードから発売されていたら? もし、噂のあったNINTENDO64向けだったら? 現在の任天堂vs.ソニーの構図とは違うものになっていたかもしれません。現在にもつながるハードの命運を決めた歴史の転換点でした。

ポイント2 2Dから3Dへ、ゲームの未来を見せた

FF7』はシリーズ初のポリゴンを導入し、キャラワールドマップ、戦闘画面が3D化されました。当時ポリゴンを使ったゲームはすでにありましたが、ドット絵の2D表現から3D表現へ、ゲームの未来が大きく変わっていくことをゲームファンに印象づけました。

 振り返ってみると当時のキャラは3頭身で、手足はまるでお団子のよう……。今となってはリアルグラフィックとはとても言えませんが、それでもユーザーは頭のなかで補完しつつ、現実に近い光景をイメージしてプレイに没入していました。

 今回の『ファイナルファンタジーⅦ リメイク』は、「いずれゲームは限りなくリアルに近づく」というオリジナルの『FF7』が見せた夢の、ひとつの答えとも言えます。そうしたこともリメイク版がこれほど話題になる理由のひとつでしょう。

ポイント3 ゲームドラマの関係性の転換点

 以下はネタバレになるため、『FF7』を未プレイの方は読みとばして欲しいのですが、『FF7』にはRPGでは絶対的なタブーであった禁断の展開が仕掛けられていました。

 ゲーム中盤、Wヒロインのひとり・エアリスが刃に貫かれ死を迎えます。ドラマや映画ならヒロインの死はよくあることですが、エアリスパーティーメンバーであり、時間をかけて育ててきたキャラだったため大騒動に!

 引き継ぎがない形で、シナリオ主導でメインキャラがいなくなるという仕掛けはあまりに大胆なものでした。RPGキャラを育成するゲームか、それともドラマを楽しむコンテンツか……。

 激しい論争を巻き起こしたものの、このエアリスの死が伝説となり、プレイヤーの心に『FF7』が強く刻まれることになりました。『FF』シリーズにとっても、RPGにとっても、ある種のターニングポイントだったと言えそうです。

 単なるヒット作ではなくゲームの未来を示した『FF7』。あの頃の衝撃を思い起こしながらリメイク版をプレイしたいと思います。

【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン

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『ファイナルファンタジーⅦ リメイク』公式サイト