中国ではすでに企業への出勤や工場の操業が徐々に再開されているが、決して今まで通りというわけではなさそうだ。

中国の工場
※画像はイメージです
 今回は『ルポ デジタルチャイナ体験記』(PHP新書)の著者である西谷格氏が感染拡大が落ち着きつつある中国での対策について紹介する。

※編集注:以下の文章はあくまでも筆者が中国の感染対策の実態についてまとめたものです。科学的根拠に基づいたものではなく、日本と中国は衛生環境も異なり、国内の感染対策を示す内容ではありません。

マイカー通勤をする人が増えた

 筆者の知り合いの上海在住の30代男性は、最近の街中の様子について、こう語っていた。「オフィスへの出勤も再開して、地下鉄やバスなどの公共交通機関も運転しています。でも、人混みを避けてマイカー通勤をする人が多いので、道路の渋滞が激しいです」

 また同じく上海在住の20代女性は「職場での昼食は各自バラバラに取っています。レストランではひとつのテーブルに一人で、間隔をあけています」と話す。

 マスクは以前よりは手に入りやすくなり、ネットショッピングサイトでは、マスク購入の専用ページがあるという。各地の在庫状況が一目で分かり、効率よく流通させているのだ。

 中国版のツイッター「微博(ウェイボー)」では、「外出時には、必ずマスクしないといけないのが大変だ」という意見を多く見かけ、「仕事をしないのがもっとも安全だ」というつぶやきには称賛が集まっている。

中国でも特別な対策は取られていない

武漢
コロナウイルス が流行する前の武漢の街並み(筆者撮影)
 中国河南省の衛生健康委員会(人々の健康を守ることを目的とした行政組織)らが作成したオフィスワーカー向けのコロナ対策ガイドブックには、次のような行動が有効であると書かれていた。

 ・エレベーター内では会話せず、降りたらすぐに手を洗う

 ・近くの階であれば、エレベーターよりも階段を使う。手すりには触れない

 ・ビル全体の空気を循環させるようなセントラル式の空調は使わない

 ・オフィスでは1日3回、毎回20〜30分かけて換気をする

 ・同僚とは1メートル以上の距離を保つ

 ・対面での会話を避け、できるだけネット上でコミュニケーションを取る

 ・食事する直前までマスクは外さない

 ・毎日、1.5リットル以上の水を飲む

 ・書類を受け取ったあとは、手を洗う

 こうして見てみると、コロナウイルスの発生源となった中国でも、特別な対策方法はなく、とにかく他人との接触を避け、他人が触れたものを触れないという基本を守っているようだ。

TEXT/西谷格>

【西谷格】

週刊誌などのフリーライター神奈川県藤沢市出身。上海に6年住んでましたが、最近日本に戻りました。『ルポ中国「潜入バイト」日記』(小学館新書)発売中。ツイッターは@nishitanitadasu

コロナウイルス が流行する前の武漢の街並み(筆者撮影)