高齢者や持病を抱える人たちにとって、新型コロナウイルスの感染拡大は脅威でしかない。外出禁止令が出ているアメリカでは、高齢者だけが買い物できる時間を設けるなどの対策も進んでいるが、外出はできれば控えたいところであろう。そんななか7歳のゴールデン・レトリバーが近所に住む高齢者と飼い主との懸け橋となって活躍し、注目を浴びている。

コロラド州エルパソ郡マニトウスプリングスに住むレニーヘルマンさん(Renee Hellman)は慢性の呼吸疾患を患っており、常に酸素吸入が必要である。そのため新型コロナウイルスが猛威を振るう中での外出は最小限に留めており、自主隔離生活を始めた。

そんなレニーさんを誰よりも心配し救いの手を差し伸べたのが、隣に住むカレン・エヴェレスさん(Karen Eveleth)とカレンさんの愛犬“サニーSunny)”だった。レニーさんとカレンさんは10年以上の付き合いがあり、カレンさんはレニーさんにある提案をしたのだった。

それはレニーさんが買い物リストを作り、それをサニーが受け取る。そしてカレンさんが買い物に行き、再びサニーレニーさんに配達するという実にシンプルなものだった。レニーさんはサニーを介することで社会的距離を確保できるだけでなく、しっかりと自主隔離もできる。そしてなによりもカレンさんの心遣いが嬉しくて、この申し出をありがたく受け取った。

こうして数週間が経ち、地元メディア『kktv.com』がサニーに注目。酸素チューブをつけながらも玄関先に現れてインタビューに応じたレニーさんは、こう語った。

サニーが行ったり来たりして、私を訪ねてきてくれるのをとても楽しみにしているわ。サニーのおかげで自主隔離をなんとか乗り切れる気がするの。だって、一人じゃないんだって気持ちも高ぶるし、いいコミュニケーションにもなっているのよ。サニーにはとても楽しませてもらっているし、これは私にとって本当に特別なことなの。素敵でしょう。」

一方のカレンさんは「小さなことだけど、人を助けることは誰にだってできることよ。多くの人にサニーのことを知ってもらい、笑顔を届けることができれば嬉しく思うわ」と述べている。

ちなみにサニーは、普段から郵便物を取ってきたり、散歩中にゴミを拾ったりとカレンさんの助っ人として大活躍しているとのことだ。

画像は『Bored Panda 2020年4月1日付「After This Elderly Woman With Respiratory Problems Had To Self-Isolate, Her Neighbor’s Dog Started To Deliver Groceries To Her」(Image credits: KKTV)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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