ウェストハムのMFデクラン・ライスチェルシーのMFメイソン・マウントテレビゲームの『FIFA』で対決。新型コロナウイルスの影響で試合が観られないファンへ一興を届けてくれた。

2人は元々チェルシーアカデミー出身で、今でも交流の深い仲良しコンビ。そんな彼らが、それぞれライスはウェストハム、マウントチェルシーを使って対決した。もちろん、濃厚接触を避けるためオンラインでの対戦だ。

試合は波乱の幕開けとなる。マウントの操作するズマがペナルティエリア内で相手を倒してしまいPKを献上。さらにこのプレーでズマは一発退場に。思わず頭を抱えるマウントを尻目に、ライスはボーエンでPKを真ん中に沈めて先制点を挙げた。キックオフから13分の出来事だった。

いきなり大きなビハインドを背負ってしまったマウントは、すぐさま選手を代えてテコ入れ。ジョルジーニョを下げてクリステンセンを投入。アンカーカンテに任せ、2トップから1トップに変更する確かな戦術を披露する。

チェルシーは劣勢を強いられるものの、何とか失点を避けて迎えた前半アディショナルタイム、右サイドのウィリアンのクロスをジルーが押し込んで同点に。21歳の同い年対決は俄然盛り上がりを見せる。

すると56分に、両者ともフォーメーションや選手を変更し変化をつける。これが功を奏したのか裏目に出たのか不明だが、63分にウェストハムのカウンターが炸裂。味方が持ち上がりから最後はアントニオが決めて、再びウェストハムが勝ち越しに成功した。

さらに、68分にも見事な崩しからアントニオが追加点を決めて、ライスのウェストハムが3-1で2点リードする展開となった。

74分に相手GKのミスパスを奪い千載一遇のチャンスを迎えたが、マウントはこれを生かせず。それでも85分、カウンターで攻め込んだチェルシーは、GKのクリアミスを跳ね返し、ボールを拾ったジルーが沈めて1点差に詰め寄る。

しかし反撃はここまで。1人少ない相手に主導権を握り続けたウェストハムがリードを守って3-2で勝利。ロンドンダービーはライスに軍配が上がった。

試合後、勝利したライスは「僕の戦術が完全に機能したね。トマーシュ・スーチェクがマン・オブ・ザ・マッチだ。今夜は皆を誇りに思う」とコメント。そして敗れたマウントに対しては「メイス(マウント)はここから行くべき場所を探す必要がある。僕はより大きなチャレンジャーを楽しみにしているよ」と、少し相手にならなかった感じを醸した。

このようにオンライン対戦で選手同士が対戦するケースは少なくなく、先月に行われたセビージャのDFセルヒオ・レギロンと、ベティスのFWボルハ・イグレシアスによる“セビージャダービー”は6万人以上の視聴者を集めたようだ。

サムネイル画像