新型コロナウイルスの感染拡大により多くの地域で外出の自粛が求められるなか、スポーツをするのも観戦するのも、しばしの辛抱が必要となっている。自由に体が動かせない今ほど、日常生活や人生におけるスポーツの大切さを痛切に感じることはないかもしれない。

 中国メディア・東方網は8日、日本の競技スポーツの発展について紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、古代の日本では各種の武術が現代の競技スポーツのような役割を担っていたと紹介。相撲、柔道、空手、剣道、弓道といった各種武術は、戦の中で使える実用的な技能としてもともと非常に高い地位にあったと伝えたほか、武術はスポーツとしての側面とともに、哲学的な要素も多く盛り込まれ、それぞれ「道」として確立されていったとしている。

 そして、明治に入って日本全体が西洋文化を積極的に学び始めると、西洋のスポーツが教育に取り入れられることで徐々に普及し、日本国内で競技スポーツ化していったと説明。その最たる例が野球であり、大学野球、高校野球、そして、1936年に始まったプロ野球へと発展を見せたとした。なかでも「甲子園」というキーワードに代表される高校野球は、日本のスポーツや日本の精神を表すシンボル的存在でさえあると伝えた。

 さらに、日本では競技スポーツとしてサッカーも急速に発展したと紹介。男子はすでに5回ワールドカップに出場し、女子も2011年にW杯を制覇するまでの力をつけ、現在もさらに進化を続けていることを伝えるとともに、男子のプロリーグであるJリーグは毎年安定した観客動員数を記録し、野球と並ぶ人気プロスポーツの1つであるとした。

 記事は最後に「日本は競技スポーツレベルが世界で最高とは言えないかもしれないが、競技スポーツが急速に大きく発展してきたのは確かだ。日本は確かに競技スポーツを重視しており、更なる高みを目指して飛躍すべく前進し続けているのだ」と結んでいる。

 コロナウイルスの感染が一日も早く収束し、また元のように心置きなく運動を楽しめるようになるとともに、競技スポーツを観戦する興奮を味わえる状況になって欲しい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

日本の競技スポーツは、どのように発展してきたか=中国メディア