いまだ猛威をふるっている新型コロナウイルス。終わりの見えないこの難敵に世界中が右往左往し、未曾有の大不況になりかねない状況に頭を抱えています。

そんな中、ここ日本では今夏開催予定だった東京オリンピックが来年へ延期となり、経済損失は実に3兆円とも言われています。「緊急事態宣言が発動し、より一層の自粛と自重を求められています。

どの業界も収入減は当然のことで厳しい選択を迫られていますが、芸能界やエンタメ業界も非常に大きな打撃を受けています」そう嘆くのは、大手広告代理店勤務の男性。ここ1ヶ月ほどはリモートワーク中心で仕事を回し、必要な場合のみ現場へ赴いているのだそうです。

 

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「わずか数日前まで番組収録やCM撮影など通常通りに行われていましたが、現在は一旦収録などを止める動きが出ています。芸能界のコロナ感染報告も相次ぎ、タレントも裏方の人間もすっかり怯えきった状態です。緊急事態宣言を受けてさらなる影響が懸念されてますが、目下揺れに揺れているのが今年で活動停止の5人組グループ・嵐。5月15日と16日に東京の新国立競技場で『アラフェス』の開催を発表していますが、こちらは残念なことに中止の方向ですでに調整が進められています」

新国立競技場は屋根のない屋外ですが、1公演あたり8万人を動員することと、活動休止前のメモリアル的な要素を含んでることもあり、全国からファンが東京に集結することが予想されます。

「嵐のコンサートは松本潤くんが演出その他すべてを仕切っており、彼の音頭で何もかもが決定されると言っても過言ではありません。松本くんはとても慎重派でリーダーシップもあり、ファンやスタッフのことを真っ先に考える人。まだ公式発表はされていませんが、先月の半ば頃に中止せざるを得ないという一つの結論を出して、現在はその調整に追われている状況ですね。

具体的には、秋以降に振替公演が可能かどうか、会場が押さえられない場合は有

料でネット配信するのか否か、とにかくファン目線に立ってどうすべきか話し合いをしている最中なので、そこが固まり次第、まもなく発表になるかと思います。ファンはもちろんですけど、一番残念がっているのは嵐の5人。そのあたり、彼らの気持ちを汲んであげて欲しいです」

昨年から練りに練りあげてきた、まさに秒刻みの嵐のスケジュールが、ここへきて白紙状態に….。誰も予想できなかった事態だけに呆然とするほかないのですが、果たしてどのような手を打ってくるのか? 活動休止を延期する動きなどはあるのでしょうか? ジャニーズ事務所に近しいテレビ局関係者にも話を伺ってみました。

 

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「まず、現時点で私が聞いている話としては、活動休止時期に変更はありません。ただ、彼らはNHKの東京五輪スペシャルサポーターという大役を務めてますので、来年に延期となった大会で大野くんを除くメンバーがキャスティングされるだろうという見方が強まっています。しかしそうなると若干の矛盾も出てきます。〝5人で嵐〟とメンバーは常々言い切っていますので、大野くん一人が欠けてしまうと、〝それでいいの?〟という疑問の声が出てくるかもしれない。

それと、これは嵐に限らずですがギャランティや契約金、それらに伴った広告宣伝費、こちらの問題も今後色々出てくるかと思います。芸能界はロケや収録が中止となっていて、一時的にスポンサーが離れる動きも出ています。芸能界はスポンサーありきで回っているような世界なので、今後はギャラの未払や、逆に違約金などが発生する可能性も出てきます。嵐に関して言えば、NHKとの契約上の理由からグループ存続を願う声が内部から上がっていることも事実で、いずれにせよ難しい決断と選択になりそうです」

アクセス数やPVなどに応じて広告収入を得ることができるYouTubeに、芸能人が参入するケースが増加していますが、コロナ禍の影響もあるのでしょうか?

「もちろんです。巨額の広告マネーがYouTubeに流れこんでいるので、テレビやイベントで稼げないとなると、そちらに流れてしまうのも無理はない。しかしそうは言ってもここ最近は広告主が経営難に陥ってるケースが相次いでいて、広告単価が激減しているそうですよ。

そういえば昨年、嵐が満を持してYouTube公式チャンネルを開設して話題となりましたよね。インターネット事業に消極的だったジャニーズ が、いつの間にか方針転換して成功を収めています。収入は継続的に事務所へと流れ込み、それがメンバーに分配される仕組みです。これは活動休止後の収入を見据えてのことだったと聞いていますよ」

とは言え、コンサートが軒並み中止となってる今、そして来月公演予定だった2日で16万人を動員する嵐の一大イベントも取りやめとなると、かなりの損害額が想定されます。

 

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「嵐に限らず、ジャニーズ全体が大きな傷を負っていると思います」

と話すのは、イベンと会社の執行役員。

「アイドル業界の主な収入は、コンサート開催とグッズ販売の収益と言われています。それが国民的スターの嵐ともなれば、半年のレギュラー番組出演で得るギャラよりも、たった1回のコンサートで回収できる計算なんですよ。活動を休止する年末まで3000億円以上稼ぐのではないかと言われてましたが、最悪半分以下まで減少するのではないでしょうか?  これは彼らや事務所の死活・存続問題にも発展するだろうし、今後の大きな課題となるでしょうね。コンサートはできないけれど、なんとしてでもグッズは売りたい。その方法や手段で今は頭を悩ませていると思います」

昨今、なにかと問題ばかり起こしているジャニーズ。最後の砦というのは些か大袈裟かもしれませんが、恩返しともとれる事務所の経営体制を盤石なものに整えてからフェードアウトするつもりでいた嵐の活動にも怪しい陰りが見えてきました。

今後は中止公演分含めてスケジュールを調整することも考えられますが、新型コロナ禍の終息の状況は読めず、いつ再開できるのかは見込みが立っていません。こうしてる今も、刻々と迫る年末。活動休止まであと8ヶ月の嵐は、どんな手を打ってくるでしょうか?(取材・文◎那目鯛子)

 

画像はCD『BRAVE』より