今季フランクフルトで好調をキープ、ELではハットトリックも達成

 フランクフルトの日本代表MF鎌田大地への注目度がドイツでも増しているようだ。今季ここまで好調を維持している同選手について、ブンデスリーガ公式サイトが特集記事を掲載。かつてケルンブレーメンなどで活躍した奥寺康彦氏のような足跡を残す可能性がある選手として紹介されている。

 2017-18シーズン開幕前にJリーグサガン鳥栖からフランクフルトに加入した鎌田は、昨季はレンタル先のシント=トロイデンベルギー)で公式戦36試合に出場し、16ゴール9アシストでチームを牽引。この活躍が認められて今季からフランクフルトへの復帰を果たすと、新型コロナウイルスの感染拡大による中断前までに公式戦37試合出場8ゴール6アシストの好成績を残し、フランクフルトでも定位置奪取に成功している。

 ブンデスリーガ公式サイトは鎌田について、「今最も将来が有望視されている日本人プレーヤーの1人」と取り上げ、リーグ戦でこそまだ無得点だが、2月20日に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)ラウンド32ザルツブルクとの第1戦(4-1)でのハットトリックや、3月4日のDFBポカール準々決勝ブレーメン戦(2-0)でのゴールなど、カップ戦では12試合8ゴールという驚異的なペースで得点を量産していることも紹介。「そのポテンシャルは計り知れない」として、海外で活躍する日本人選手のパイオニアとも言える奥寺氏を引き合いに出し、「先駆者オクデラのような足跡を残せるかどうかは、今後見えてくるだろう。少なくとも、それをやってのけるだけの素質は持っている選手」と評価している。

 奥寺氏が最初の日本人選手としてブンデスリーガに挑戦したのは、今から43年前。1977-78シーズンに古河電工(現ジェフユナイテッド千葉)からケルンに移籍し、それ以降ブレーメンなど計3クラブを渡り歩き、9シーズンでブンデスリーガ234試合出場26ゴールの成績を残した。その偉大な先人と比較されるほどの活躍を、今季の鎌田は見せている。(Football ZONE web編集部)

ELでも大活躍のフランクフルトMF鎌田大地【写真:Getty Images】