本日2020年4月10日FINAL FANTASY VII REMAKEファイナルファンタジーVII リメイク、以下FF7リメイク)の発売が開始された。対象プラットフォームはPlayStation 4。価格は通常版がパッケージ版、ダウンロード版ともに8980円(税別)となっている。

 原作は1997年1月31日プレイステーション用ソフトとして発売され、全世界で1000万本以上の売り上げたFINAL FANTASY VII北瀬佳範氏が2012年の『FINAL FANTASY』25周年のタイミングで、頭に残っていた『FINAL FANTASY VII』をリメイクしようと思い立ってから、ようやくの発売となる。

 本作はブルーレイディスク2枚組の大ボリュームとなっており、またエピソード形式での販売で、本作では原作ゲームの序盤ミッドガル脱出」までが描かれる予定だ。体験版をプレイした読者なら、細部まで凝られたミッドガルやキャラクターや敵モンスターの造形に驚いたであろうが、本記事ではあわせて軽くリメイク版のおさらいをしておこう。

 ゲーム本編の舞台は原作の序盤と同じく、科学文明が発達した都市ミッドガル。星の生命エネルギーである魔晄を利用し、世界を牛耳るようになった巨大企業「新羅カンパニーと、そのやり方に疑問を持つ組織アバランチ」の対立が物語の背景となっている。
 星の危機を救うため「アバランチ」は「壱番魔晄炉爆破作戦」を決行。もともと企業側の人間であった元ソルジャー「クラウド」は、幼馴染であるティファに誘われその作戦に傭兵として参加していた。

 過去の記憶の大部分を失っているクラウドにとっては、この作戦は仕事のひとつに過ぎなかった。だがこの作戦がきっかけで、死んだはずの宿敵の幻影が揺らめき、過去の幻想に導かれ花売りの女性エアリスと出会っていくことになる。

 リメイク版の新要素としては、追加のエピソードはもちろん、クラウドのなんでも屋としての生活が体験できる「なんでも屋クエスト」というものが追加された。ミッドガルの住人からさまざまなクエスト受注して報酬を得るという、一見よくあるシステムのように思えるかもしれないが、これによってクラウドの生活が分かるだけではなく、ミッドガルそのものの生活の空気感や住人が考えていることを知ることができ、オリジナル作品で描き切れなったディティールが表現されるようになる。

(画像はPS Blogより)
(画像はPS Blogより)

 また今作で大きく変わった点と言えば戦闘システムになるだろう。コマンドバトルと直感的なアクションが融合された戦略性の高いシステムで、クラウドであったら剣を使った近距離戦、バレットは遠距離線、エアリスは魔法が得意など、キャラクターを切り替えることで戦闘バリエーションを楽しむことができるようになっている。

 敵の攻撃を受けて溜まっていくリミットゲージを使用する強力なリミット技は、前作をはるかに上回る臨場感で繰り出すことができる。また、アクションが苦手な方でもプレイできるようにアクションが自動で行われてコマンドに集中できるモードも搭載している。

(画像はPS Blogより)
(画像はPS Blogより)

 マテリアのシステムはオリジナルと同じくとても重要となっていて、リメイクによって獣感が上昇したチョコボモーグリと共に戦闘を行うことができる。魔法マテリアもコマンドマテリアも健在で、マテリア次第で戦闘の難易度が変わってくるであろう。

 また、マテリアと武器成長のシステムを組み合わせることによって、どんな武器でも最後まで戦えるようになっている。本作は武器ごとにキャラクターの外見が反映されるため、とても重要な要素だ。お気に入りの武器を見つけたら、とことん強化していこう。

(画像はPS Blogより)
(画像はPS Blogより)

 もちろん、なんといってもグラフィックの向上やボリュームの増加によって増した、街やキャラクターの立体感の向上も本作最大の魅力だろう。当時プレイして「ここに行きたかった」や「もっと知りたかった」という、プレイヤーの思いにきっと答えてくれる作品になっているだろう。

 オリジナル版のシステムや世界を尊重しつつ、今の技術でしか描き切れない箇所にこだわりを持った『FINAL FANTASY VII REMAKE』。当時のファンも、オリジナルをプレイしたことのない方も、何か大きな感動をもたらすに違いない。全世界で注目されているこのゲームを、ぜひ体験してほしい。

 

文/tnhr

ライター
メイプルストーリーで人との関わり方を学び、ゲームのゲームらしさについて考えるようになる。主にRPG、アドベンチャーゲーム、アクションゲームの物語やシステムに興味のある学生。
Twitter:@zombie_haruchan