データ仮想化ソリューションを提供するDenodo Technologiesは3月26日、プレスラウンドテーブルを開き、データ仮想化市場の動向や自社製品のデータ仮想化基盤「Denodo Platform」について解説した。

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 Denodo Platformは、社内に散在するさまざまなデータソースと、データを活用するビジネスアプリケーションやBIツールなどとの間にデータ仮想化層を設け、この層の上で各データソースから取得したデータの仮想的なビューを作成できる。異なるデータソースから取得したデータの統合分析も可能で、ユーザーはデータソースを意識することなく、リアルタイムのデータを活用することができる。

 また、アクセス可能なデータの権限設定にも対応する。中山尚美・営業本部長は、Denodo Platformを利用することにより、ETLツールなどを利用してデータ統合環境を構築する場合と比べて、「システム資源のコスト削減や、セキュリティガバナンスの一元管理ができる」などのメリットがあると話す。

 近年、企業活動においてデータを活用する動きが盛んだ。企業が保有するデータの種類や量も増加傾向にある。中山営業本部長は、ガートナーの資料を基に「データ仮想化市場は年率13%で成長している。『ハイプ・サイクル』をみてもデータ仮想化は成熟したところにあり、安心して使える」と説明。データの統合分析などに役立つと強調する。

 Denodo Platformは現在までに、世界で800社以上の企業が利用している。国内では2019年1月に日本法人を開設し、マーケティング活動を本格化。国内導入社数は「10社強」(中山営業本部長)まで増加した。特に「昨年後半から今年にかけて導入が増え、少しずつ認知が広がってきた」という。日鉄ソリューションズや、昨年パートナー契約を結んだジールが主なパートナー。同社では今後、データソースの多い大企業を主なターゲットとして、ビジネス拡大に動く考え。(前田幸慧)

中山尚美 営業本部長