立憲民主党の蓮舫副代表が9日、1世帯につき2枚の布マスク配布を決めた安倍晋三首相を執拗に批判し、物議を醸している。

 蓮舫副代表は自身のTwitterに、マスクの配布について、「466億円と判明しました。布マスク2枚配布にかかる費用です。財源は税金と借金。まだ間に合います。見直すべきです」と投稿し、政策を糾弾する。

 続けて、「増加の見通しがたたない再利用の知見を収集、廃棄を検討。厚労省からの通知です。『感染拡大の防止、医療提供体制の整備に最優先に取り組まなければなりません』。安倍総理が何度も公言しているのに、です。厚労省の現場も辛いでしょう。布マスクの財源をN95マスク設備投資に回しましょう」と呼び掛けた。

 さらに、「こだわります」とした上で、「菅官房長官布マスク1枚200円と発言。1億3000枚の配布で約260億円。世帯へ布マスク配布にかかる総額が466億円なので、事務費や梱包費や配送費に200億円かかる試算になります。マスク生産可能工場への設備投資や支援に回した方が現実的です。医療従事者、福祉関係者への優先配布のためにも」と呟く。

 そして、「布マスク配布費用の内訳がわかりました。菅官房長官は200円と言っていましたが、1枚260円。260円X1.3億枚=338億。残り128億は、日本郵政配達費・パッケージ代・メーカーから日本郵政運送費・問合せコールセンター費用等。計466億円」とツイートした。

 安倍首相布マスク配布を「無駄」とした蓮舫副代表に、支持者からは「こんな金のムダはない。安倍政権は退陣するべきだ」「466億あるなら人工呼吸器やワクチンを作るべきだ」「N95マスクを増産することに尽力するべき」「補償が先」などと同調の声が上がる。

 一方で、「マスクがコロナ予防に効果があることは事実。国民に配って全員に装着してもらえばかなりの効果がある」「ケチっている場合か。国民の命がかかっている。事業仕分けでスーパー堤防廃止を求めた二の舞だ」「中国人に日本のマスクを買い占められて今の現状がある。なら、あなたは今迫りつつあるマスク不足にどう対処するのか」「マスク不足への対案を出すべきだ」という批判の声もあった。

 布マスク配布については、政権支持者や与党議員からも批判が上がっているが、シンガポールがマスク配布を決めているほか、フランス・パリも同様の措置を取る動きがあり、アメリカのトランプ大統領も国民にマスク着用を呼び掛けている。賛否両論あるものの、新型コロナウイルス予防や頻発するマスクを巡るトラブル解消に一定の効果があることは、間違いないと見られる。

 世界が新型コロナウイルスの死者数が少ない日本の政策や習慣を見習いつつある中、一貫して批判を続ける蓮舫副代表。批判に同調する声もあり、ネット上で議論を呼んでいる。

記事の引用について
蓮舫のTwitterより https://twitter.com/renho_sha

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