新型コロナウイルス感染症COVID-19)が、世界中に急速に広がっています。こまめに手を洗うことは、新型コロナウイルスの感染を防ぐ最も重要な方法の1つですが、後発開発途上国では、人口の約4分の3が、水と石けんを使うことのできる手洗い設備を使うことができず(*1)、危惧の声が高まっています。

ウガンダで提供・設置した足踏み式手洗い設備(WaterAid Uganda)

こうした厳しい状況のなかでも感染拡大をできる限り防止するための取り組みが始まっています。例えば、人々がこまめに手洗いをすることができるよう、市場、バス停など多くの人々が集まる場所への手洗い設備の設置や、手洗いなどのために水を入れるタンクや石けんマスクなどの緊急物資の政府や保健医療施設などへの提供などです。また、手洗いの重要性や正しい手洗いの方法、人との距離を保つことなど、感染防止のための方法を広く知らせる取り組みも重要です。世界34カ国で活動する水・衛生専門の国際NGO ウォーターエイドは、活動中の各国で、こうした活動を始めています。


世界の40%の家庭に、手洗い設備がない

水と石けんを使って頻繁に手を洗うことは、新型コロナウイルスの感染を防ぐ最も重要な方法の1つです。しかし、多くの低中所得国では、手洗いのための設備が家の中になく、また、手洗いの大切さや適切な手洗いの方法が広く知られているとは言えません。

手洗いに関する世界の状況は次の通りです。
  • 家庭:世界では、40%の家庭に、水と石けんを使うことのできる手洗い設備がありません(*2)。後発開発途上国では、人口の約4分の3が、水と石けんを使うことのできる手洗い設備を使えません。
  • 保健医療施設:世界の半数近く(43%)の保健医療施設には、水と石けんを使うことのできる手洗い設備がありません(*3)。
  • 学校:世界の47%の学校には、水と石けんを使うことのできる手洗い設備がありません(*4)。

また、ウォーターエイドが活動している国について見ると、水と石けんが使える手洗い設備を利用できない人口の割合は次のとおりです。(*5)

アフリカ
リベリア   :99%
エチオピア  :92%
マラウイ   :91%
ザンビア   :86%
ナイジェリア :58%

アジア
バングラデシュ:65%
インド    :40%
パキスタン  :40% 手洗い設備を設置し、石けんマスクを提供

ウォーターエイドは1981年イギリスで設立された水・衛生専門の国際NGOです。従来から、活動する多くの国で、現地の政府やパートナー団体、住民と連携しながら、正しい衛生習慣の普及のための大規模な取り組みを展開してきました。

水・衛生に取り組んできた団体としてウォーターエイドは、新型コロナウイルスコントロールおよび感染拡大防止のため、緊急の取り組みとして、感染防止に重要な手洗いなど正しい衛生習慣の普及促進に力を入れています。そして、各国政府や地元の団体などと協力して活動を始めています。

バングラデシュパキスタン、ウガンダなどでは、鉄道やバスのターミナル、市場など人の集まる場所に手洗いの設備を設置しました。蛇口を手で触らなくてもいいように、ウガンダなどでは、足踏み式手洗い設備の設置を進めています。設置に合わせて、政府などと連携して、手洗いのキャンペーンも実施しています(トップ写真参照)。

エチオピアでは、政府による感染拡大防止の取り組みを支援するため、容量5トンの大型水タンク50個、2,500リットルアルコール、1,000個の洗濯用の石けんを保健センターおよび治療施設に提供しました。
エチオピアで提供した大型水タンク(WatrAid/Zerihun Kassa)


手洗いや距離確保の呼び掛けなど多様なキャンペーン

手洗いや人との距離を確保することなどを呼び掛ける取り組みは、各国で展開しています。国内で複数の言語が使われている国では、いくつもの言葉で発信しています。

このうち、連邦公用語ヒンディー語に加えて憲法で公認されている州の言語が21あるインドでは、英語、ヒンディー語カンナダ語など7つの言語で、感染予防のための正しい衛生習慣を呼びかけるデジタルスタービデオメッセージ、音声メッセージを制作。それらを世界最大の携帯向けメッセンジャーアプリであるWhatAppコミュニティラジオテレビコミュニティネットワークなどを使って広めていく8日間の集中キャンペーンを4月4日から実施中です。

ザンビアでは、ルサカ市やスーパーマーケットなどと連携して、順番待ちのときに距離を空けるためのステッカーを店舗などの床に貼っています。
ザンビアの店舗の床に貼られた人との距離を保つためのステッカー(WatrAid Zambia)

マダガスカルではコミュニティの店舗にもポスターを貼ってもらう、きめ細かい取り組みを展開しています。
マダガスカルのコミュニティの店舗での啓発ポスター(WaterAid/Ernest Randriarimalla)

■政府への提言やアドバイス
政府や現地パートナー団体などへの提言も引き続き、積極的に行っています。

バングラデシュでは、保健家庭福祉省から、新型コロナウイルスに感染して亡くなった方のご遺体への接し方や埋葬についてのアドバイスを求められました。ウォーターエイドは、現地の文化・宗教にのっとった葬祭を手掛けるNGOと連携し、こうした場合の注意点をまとめ、報告しました。


ウォーターエイドの新型コロナウイルスに対する対応については、以下のページからご覧いただけます。

手洗い新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ
https://www.wateraid.org/jp/handwashing-to-fight-coronavirus

ウォーターエイド・インドが制作した複数言語のデジタルスター
https://www.wateraidindia.in/handwashing-posters


(*1)(*2) WHO/UNICEF Joint Monitoring Programme (JMP) 2019 「Progress on household drinking water, sanitation and hygiene 2000-2017: Special focus on inequalities」
敷地内に水と石けんを利用できる手洗い設備がある世帯は、基本的な衛生設備があるという基準を満たします。設備はあるが水や石けんが不足している世帯は、限定的な衛生設備があると分類され、設備がまったくない世帯とは区別して集計されています。
(*3) WHO/UNICEF Joint Monitoring Programme (JMP) 2019 「WASH in Health Care Facilities: Global Baseline Report 2019」
(*4) UNICEF 「Drinking Water, Sanitation and Hygiene in Schools: Global baseline report 2018
(*5) WHO/UNICEF Joint Monitoring Programme https://washdata.org/

配信元企業:特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン

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