06-07シーズンのCL第6節マンU戦で日本人史上初の決勝T進出を果たす決勝点をマーク

 横浜FCの元日本代表MF中村俊輔は、セルティック時代の2006-07シーズンにUEFAチャンピオンズリーグで日本人史上初の決勝トーナメント進出という偉業を成し遂げた。英衛星放送「BTスポーツ」は現地時間16日に中村が決めた伝説の直接FK弾が飛び出したマンチェスター・ユナイテッド戦を再放送予定。セルティック専門サイトも、「時を巻き戻し、中盤の魔術師プレーを見てほしい」と日本人レフティーを改めて称えている。

 横浜F・マリノスでプロキャリアをスタートさせた中村は2002年に海外挑戦。日本人史上4人目のセリエAプレーヤーとしてレッジーナで3年間プレーし、2005年にスコットランドに渡った。

 セルティックではリーグ優勝3回、2006-07シーズンには年間最優秀選手に輝くなどレジェンドとして語り継がれる活躍を見せたが、なかでも伝説として刻まれているのが2006年11月21日に行われたグループステージ第5節のユナイテッド戦(1-0)だ。

 0-0で迎えた後半36分、セルティックは中央やや右のゴールから約30メートルの位置でFKを獲得。キッカーを任された中村が左足を一閃すると、ボールは壁の上を越えて早く落ちる軌道でユナイテッドゴールへ。対峙した元オランダ代表GKエドウィン・ファン・デル・サールの懸命の横っ飛びも及ばす、ゴール右上隅を鮮やかに射抜いてみせた。

 この一撃が決勝点となり、中村は日本人選手として初めて決勝トーナメント進出を果たしたが、セルティック専門サイト「67 HAIL HAIL」は「ナカムラの完璧な伝説の一戦」「日本のアイコンワンダフルな一撃」と題して、歴史を刻んだレフティーを称賛している。

「名将アレックス・ファーガソン率いるエリートチームのクリスティアーノ・ロナウドウェイン・ルーニー、リオ・ファーディナンドらスターはゴードン・ストラカン(監督)の英雄を否定する方法を見出せなかった。ナカムラの才能はこの試合の前にも明らかになっていたが、彼の直接FK弾は過去20年間セルティックプレーしたなかでベストプレーヤーの1人として地位を固めるのに役立った。驚くべきことに、41歳の元日本代表は横浜FCのトップリーグ昇格の一端を担い、依然として故郷でサッカーを続けている。時を巻き戻し、中盤の魔術師プレーを観てほしい」

 本拠地セルティック・パークでの歓喜の瞬間から14年が経過した今も、“セルティックの象徴的な瞬間”として人々の記憶に深く刻まれているようだ。(Football ZONE web編集部)

CLユナイテッド戦で