若き柔道家を取り巻く人間模様を描いた富田常男氏の小説「姿三四郎」はかつて何度も映画化、テレビドラマ化されており、見た作品によって「姿三四郎役と言えば誰」という質問で出てくる答えが変わってくる。実は、そのうちの1作品が、改革開放間もない中国のテレビで初めて放送された日本の連続ドラマであり、一定年代の中国人はみな「姿三四郎と言えば竹脇無我」と答えるのである。
 
 中国メディア・東方網は16日、「中国大陸で初めて放送された日本のテレビドラマタイトル、主役の俳優を知っているか」とする記事を掲載した。

 記事は、竹脇さんが主役を演じるドラマ「姿三四郎」は同小説4度目のドラマ化作品として日本で1970年に放送されたと紹介。そして、中国では81年に上海電視台が、初めての日本のテレビドラマとして放送したと伝えている。

 そして、主に70年代生まれ以前の中国人は、国産ドラマがまだまだ少なかった当時に放送されたこのドラマに心を動かされ、今なおその記憶に残っていると説明。見た目はか弱い書生風ながら柔道となると勇猛果敢な性格になる姿三四郎を演じた若き竹脇さんは眉目秀麗で、今見ても大層なイケメンであると評した。

 記事はまた、主役を演じた竹脇さんの生い立ちはアナウンサーだった父の自殺など波乱に満ち、俳優として成功した後もうつ病や糖尿病などの病域に悩まされ、2011年に小脳出血により67歳で死去したと紹介。そして、最後に「竹脇無我よ、あなたは中国人にとって永遠の姿三四郎だ」との言葉を送っている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

中国のテレビで初めて放送された、日本のドラマって何?=中国メディア