動画配信サービス「Paravi(パラビ)」では、1979年から2011年までの32年間にわたってTBS系で放送されたテレビドラマシリーズ「3年B組金八先生」を配信することが決定。全8シリーズに12本のスペシャルを合わせた全185話が配信されるのは、今回が初となる。
【写真を見る】「3年B組金八先生 スペシャル1『贈る言葉』」出演時の武田鉄矢 (週刊ザテレビジョン1982年10月1日号より)
放送当初は毎週金曜夜8時に放送していたこと(元々これが「金八」の名前の由来)にあやかり、5月より毎月、月初めの金曜夜8:00に、1シリーズずつ順次配信していく予定。全ての配信が完了するのは2021年2月というロングラン配信だ。
記念すべき第1弾は、第1シリーズの1話から12話までを、1週早い4月24日(金)夜8:00より先行配信。13話から最終話までは、翌週5月1日(金)夜8:00より配信する。
「3年B組金八先生 第1シリーズ」では、世田谷の中学校から桜中学に転勤になった国語教師・坂本金八(武田鉄矢)が、生徒の非行や不登校、いじめや親子の絶縁など、学校が抱えるさまざまな問題を真正面から受け止め、生徒と一緒に涙を流しながら奮闘する姿が描かれる。
放送当時の時代背景とともに、その時代ごとの日本の学校や家庭が抱える諸問題に焦点を当ててきた“金八”シリーズだが、そのテーマ性だけでなく、3年B組の生徒を活き活きと演じた若手俳優たちが、現在も各界で活躍しているのもポイントだ。
■ 「3年B組金八先生 第1シリーズ」
1979年10月26日～1980年3月28日放送 (全23回)。
“非行”や“親子の断絶”、“内申書”などリアルな教育問題を取り上げ話題を集めたシリーズ第1作。中でも「十五歳の母」では、生徒の妊娠と出産を描き、反響を呼んだ。生徒役は“十五歳の母”を演じた杉田かおるのほか、田原俊彦、近藤真彦、野村義男らが出演。
Paraviでは、4月24日(金) 夜8:00より第1～12話、5月1日(金) 夜8:00より第13～23話を配信。
■ 「3年B組金八先生 第2シリーズ」
1980年10月3日～1981年3月27日放送 (全25回)。
手のつけられない不良少年・加藤優(直江喜一)が3年B組に転校してくるところから始まる「腐ったミカンの方程式」は、当時社会問題となっていた“非行”“校内暴力”を真摯に描き、視聴者に大きな衝撃を与えた。金八(武田鉄矢)が涙ながらに訴える「われわれはミカンや機械を作っているんじゃないんです！ われわれは人間を作っているんです！」という名ゼリフや、金八先生に救われた加藤が卒業式で披露する熱い答辞など、感涙必至の名場面が満載。
第1シリーズの卒業から3年、18歳となった元3Bの生徒たちの同窓会を軸に、彼らが再び直面する問題の数々を描く。田原俊彦、近藤真彦、野村義男、杉田かおるら3B卒業生が全員集合。それぞれが3年の間に成長した姿を見せてくれる。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 2『イレ墨をした教え子』」
金八(武田鉄矢)の長女・乙女(大路明日香)が輸血を受けることになったことから、教え子の一人が入れ墨をしていることが発覚。極道の世界へ足を踏み入れてしまった教え子と、それを止めることができなかった金八のやるせない悲しみと怒りが描かれる。卒業生からは沖田浩之、伊藤つかさ、川上麻衣子、ひかる一平らが出演。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 3『小さな嘘』」
20歳になった第1シリーズの生徒たちの純愛を描く。ある事故の当事者である元3Bの卒業生が思わずついてしまったウソをきっかけに、卒業生同士の恋愛にヒビが入ってしまう。「どんな小さなことでもウソをついてはいけない」。金八先生が20歳になった教え子たちに贈る言葉が胸を打つ。野村義男が同級生との恋を育むキーマンを好演したほか、田原俊彦、近藤真彦、杉田かおるらが出演。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 4『イジメられっ子金八先生』」
第1シリーズの卒業生も21歳になり、それぞれの人生を歩んでいた。そんな彼らの母校・桜中学では、かつての“校内暴力”に代わり、“いじめ”という新たな問題が起こっていた。金八(武田鉄矢)だけは昔と変わらなかったが、それゆえに、生徒たちからはダサい先生とバカにされていた。教師として原点に立ち返った金八が、辞職覚悟で学校と生徒にぶつかっていく。卒業生からは田原俊彦、鶴見辰吾、直江喜一らが出演。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 5『先生の暴力・生徒の暴力』」
陸上競技でオリンピックを目指す現役大学生の星野清(近藤真彦)は、母校・桜中学の陸上部コーチを担当することになり、部内で起きた“生徒のしごき”問題を解決するため奮闘する。“しごき”にも通じる“行き過ぎた管理教育”と対決する金八の姿を通じ、真の教育とは何かを問う一作。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 6『新・十五歳の母』」
第1シリーズから8年、“15歳の母”こと雪乃(杉田かおる)と保(鶴見辰吾)の二人がついに結婚式を挙げる。一方、現在の3年B組に、第2の“15歳の母”が現れる。だが保と雪乃のときとは違い、周囲の理解を得られず、悲しい結末を迎えることに。金八は、他人に無関心なクラスメイトと、体面ばかりを気にして生徒と向き合おうとしない教師たちと対決する。第2 の“15歳の母”を演じた小川範子の熱演も注目を集めた。
■ 「3年B組金八先生 第3シリーズ」
舞台は桜中学から、松ヶ崎中学へ。新任の英語教師(石黒賢)を指導しながら中間管理職の立場となった金八(武田鉄矢)が、心が見えない“無気力”な生徒たちと向き合っていく。保健室登校を続ける生徒との心のふれあいや、酒乱の父親と二人で暮らす生徒との関わりなど、胸に染みるエピソードが続々。生徒役として森且行、長野博、萩原聖人、佐藤忠信(現・浅野忠信)らが出演。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 7「第3シリーズ卒業スペシャル」
それぞれに悩みを抱えながら、最後の中学校生活を送る松ヶ崎中学3年B組の生徒たちも、やがて“高校受験”という試練を迎える。受験する先々で不合格という悲しい運命に直面する生徒と、彼を励まし、クラス一丸となって受験に立ち向かう金八と3Bの生徒たちの、卒業までを綴る。
卒業写真の撮影当日、生徒の仁史(長崎真純)がツッパリ姿で登校し、教師たちは家に追い返すが、仁史は撮影の時間になっても戻ってこなかった。一日延期したところ、今度は優等生の伸之(岡田秀樹)が化粧をして登校。追い返された伸之もまた、翌日から不登校になってしまう。実は伸之は、塾に行くためにわざと学校から追い返される理由を作っていた。競争社会の真っ只中に放り出された子どもたちに、学校は、教師は何をしてやれるのかを問う。
■ 「3年B組金八先生 第4シリーズ」
1995年10月12日～1996年3月28日放送 (全23回)。
金八(武田鉄矢)は妻の里美(倍賞美津子)に先立たれ教壇を遠ざかっていたが、桜中学から戻ってきてほしいと要請が入る。そして担当することになった3年B組には、かつての教え子、雪乃(杉田かおる)の息子・歩(橋本光成)もいた。一見平和な学校生活に潜む“いじめ”や“不登校”、現在は廃止となっている“偏差値”などの問題を、金八が生徒たちと対話しながら乗り越えていく。金八が生徒たちに“いじめのロールプレイ”を行わせるなど、名シーンも満載。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 9『子供を救え！大人達よ立ち上がれ』」
第4シリーズから2年後、“青少年の犯罪”の問題を織り込みながら教育のあるべき姿を示していく。出演は、第4シリーズの卒業生を中心に、名取裕子や財津一郎、近藤真彦、野村義男、杉田かおるら、第1シリーズのキャストも顔をそろえる。
■ 「3年B組金八先生 第5シリーズ」
1999年10月14日～2000年3月30日放送 (全23回)。
“いじめ”や、“不登校”“ひきこもり”といった問題が学校を席巻し、さらには“学級崩壊”“突然キレる子ども”という新たな火種が生まれてきたことを受けて制作された今シリーズのテーマは、“命”。少子化の波を受け、 桜中学の校内に老人介護施設が併設。死と向かい合って生きる高齢者と、死に対して、ときに憧れさえ抱く中学生が、同じ屋根の下で毎日過ごすことに。15歳という多感な世代を相手に、50歳になった金八(武田鉄矢)の“かけがえのない授業”が始まる――。生徒役に風間俊介、亀梨和也らが出演。
Paraviでは、10月2日(金) 夜8:00より配信予定。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 10『友を信じる心～お前死んだらオレ泣くぞ』」
2001年4月5日放送。
第5シリーズから1年後、金八と3年B組の卒業生たちの心の交流を描く。卒業から1年が経ち、中学時代とは異なる環境に身を置く中で、離れていく同級生たちの心の距離。苦しむ卒業生たちに、金八は何を語りかけるのか？
Paraviでは、10月2日(金) 夜8:00より配信予定。
■ 「3年B組金八先生 第6シリーズ」
2001年10月11日～2002年3月28日放送 (全23回)。
3年B組にやって来た二人の転入生、直(上戸彩)と政則(東新良和)が新たな波紋を投げかける。直は、性同一性障害だった。そして桜中学の校長には、金八(武田鉄矢)と正反対の教育哲学を持つ千田(木場勝己)が赴任。さらに、坂本家では長男・幸作(佐野泰臣)の身に病魔が――。生徒役は、直を熱演し脚光を浴びた上戸のほか、斉藤祥太、本仮屋ユイカ、平愛梨、増田貴久、中尾明慶らが出演。
Paraviでは、11月6日(金) 夜8:00より配信予定。
■ 「3年B組金八先生 第7シリーズ」
2004年10月15日～2005年3月25日放送 (全22回)。
教育理念をめぐり千田校長と対立した結果、異動を命じられ学校を去った金八が、2年の月日を経て桜中学に帰ってくる。犯罪の低年齢化など、中学生を取り巻く環境が急速に変化していく現代。中学生のドラッグ使用という衝撃的な事件が起こる。生徒役には薬物に依存する中学生・しゅうを演じた八乙女光のほか、濱田岳、福田沙紀、黒川智花、薮宏太、石田未来らが出演。
Paraviでは、12月4日(金) 夜8:00より配信予定。
■ 「3年B組金八先生 スペシャル 11『未来へつなげ 3B友情のたすき』」
2005年12月30日放送。
第7シリーズのその後を描く、同シリーズの“真の最終回”ともいうべき一作。卒業式から9か月、元3Bの生徒たちは、薬物使用で少年院に入っていたしゅうが出院していると聞き、彼のために改めて卒業式をしようと計画する。高校生になった3Bの生徒たちと金八の心の交流が描かれる。
Paraviでは、12月4日(金) 夜8:00より配信予定。
■ 「3年B組金八先生 第8シリーズ」
2007年10月11日～2008年3月20日放送 (全22回)。
シリーズを通じて大きな一つのテーマを描くのではなく、一人一人の生徒を取り上げることで、現代の“15歳”を取り巻く問題を描き出していく。インターネットで「学校裏サイト」の存在を知った金八(武田鉄矢)は、「私」というタイトルで「心のHP」への書き込みノートの提出を提案。金八は、生徒と喜怒哀楽を共にしながら、「学校とは何のためにあるのか」を問いかける。生徒役で真田佑馬、亀井拓、忽那汐里、高畑充希らが出演。
Paraviでは、2021年1月1日(金) 夜8:00より配信予定。
■ 「3年B組金八先生ファイナル『最後の贈る言葉』4時間SP」
2011年3月27日放送。
シリーズ最終作。定年退職を迎えることになった金八先生が、最後の授業に臨む。第1シリーズから足掛け32年、第8シリーズまでに240人もの卒業生を送り出してきた金八。桜中学卒業生たちの中から、近藤真彦をはじめ総勢150人以上が出演。3Bの札付きの不良・裕也(岡本圭人)の更生に奮闘する金八のために、歴代3BのOB＆OGたちが、さまざまな場面で登場し、金八と裕也を助けていく。
Paraviでは、2021年2月5日(金) 夜8:00より配信予定。（ザテレビジョン）
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