新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレビ朝日タモリが司会を務める音楽番組『ミュージックステーション』の生放送4月17日放送分から取りやめ、過去の傑作選を放送すると発表した。
 ミュージックステーションは常時10組前後のアーティストスタジオに集まり生演奏する番組であるがゆえに感染リスクが高く、今回の再放送も致し方ないところであろう。

 さて、今回のミュージックステーションの傑作選だが、現在テレビ朝日には既に多くのリクエストが届いているといい、中にはMステの伝説的な放送事故である「t.A.T.u.(タトゥー)ドタキャン事件」を再放送してほしいという声も少なくないという。
 「t.A.T.u.ドタキャン事件」が起こったのは2003年6月27日。当時、世界中で大ヒットを記録していた女性音楽ユニットt.A.T.u.」が生出演した。t.A.T.u.は予告通りにテレビ朝日入り。オープニングでは姿を現し愛嬌を振りまいていたのだが、CM明けには後ろに座って待機しているはずのt.A.T.u.の姿が消えてしまっていた。

 t.A.T.u.の出番はラスト午後8時40分になれば登場してくるものだと、視聴者も出演者も漠然と思っていたが、同8時40分近くになってもt.A.T.u.は楽屋にいたままだったという。
 この時、タモリは「t.A.T.u.が出たくねぇと言っています」と状況説明し、CMへ突入。そしてCM明け、タモリが「やっぱりt.A.T.u.は出てこないようです」と改めてt.A.T.u.が出演拒否したと視聴者に伝えた。次のCM明け、この日が初出演で既に1曲披露し終えていたバンドTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTが登場。t.A.T.u.の代理を務め、追加でもう一曲歌うという前代未聞の展開となった。

 この事件以来、t.A.T.u.へのバッシングは相次ぎ、日本でのt.A.T.u.ブームも次第に収束していった。
 なお、t.A.T.u.は日本のファンに向けて『ゴメンナサイ』という楽曲を発表したこともある。またタモリはさまざまな番組で「俺にt.A.T.u.の話をするな!」とネタにすることもあった。

 なお、このドタキャン騒動は当時t.A.T.u.についていたプロデューサーの指示によるものであったことが明らかになっており、本人たちも本当は『Mステ』に出演したかったとインタビューで語っている。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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