旅客便激減による国際貨物の滞留に、ANAが一役買いました!

搭載されたのはマスクや防護服など

ANA(全日空)が2020年4月22日(水)、同社の旅客機の客室スペースに貨物を搭載した航空便の運航を開始したと発表しました。これは、日本の航空会社では初の取り組みといいます。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う入国制限などで、世界的に旅客便が大幅に運休、減便。国際航空貨物の輸送スペースが不足している一方で、マスクや防護服、検査キットといった医療関連物資の輸送需要が高まっています。

これをうけANAは、上海発羽田行きのNH968便の客室に、マスクや防護服などの医療関連物資を搭載。客室にも荷物を積みこむことで、この便を担当したボーイング787-9型機の場合、貨物室のみに搭載する場合とくらべて、重量ベースで最大約1.4倍の貨物輸送ができるといいます。

ANAでは今後、引き続き上海発羽田行きの路線でこの形態の輸送を続け、需要動向を踏まえながら、対象路線を拡大していく予定とのこと。このほか、国際貨物の輸送需要に対応するため、同社が保有する貨物専用機による臨時便やチャーター便の設定も拡大しているとしています。

NH968便として上海から羽田空港に到着したボーイング787-9型機(画像:ANA)。