2020年3月20日から無人島で暮らし始めて、テント生活からマイホームを持つまでの大成長を遂げ、そしてインフラや景観を整えて島の発展に貢献……朝も夜も水辺に糸を垂らしたり、アミを振り回したり、新色の花を見つけては水を遣ったり。したいことが尽きず、気がつけば第二の人生のように感じることもしばしばな島ライフ。
4月も残すところあとわずかで、新緑がまぶしい季節となってきた。毎週お届けしてきたこの記事もついに最終回。最後なので島で初めてのイベントや住民と撮影できるスタジオ、島に生息するいきものを集めた博物館、島開発のイロハ、そして『あつまれ どうぶつの森』がいかに細部まで作り込まれたこだわりの作品であるかという点をぎゅうぎゅうに詰め込んで紹介! 今回もねっちり語っていくよー!

文 / 大部美智子

◆島でイベントが開催! スタジオ撮影であんなことやこんなことも!

4月に入ったあたりから「島で初めてイベントが開催される」と住民たちがウッキウキしていた。てっきり4月12日イースターのことかと思っていたら、なんと4月11日に釣り大会が! 不意打ちだわ! 絶対やる!
歴代シリーズでは釣れたサカナの大きさを競ったことがあったけれど、今回は”3分間のうちにどれだけ釣れたか“でもらえるポイントが増えていくルール。住民たちもジャージに釣竿スタイルで朝からお散歩していて、どれだけ楽しみにしているのかがわかる。かわいい。住民かわいいよ。よーし、私もやったるでー!

夢中になってサカナを釣っていたら、あっという間に終了時間の18時に。ジャスティンサカナグッズをたくさんもらって大満足! “ぎょたく”はリメイクキットを使うと別のサカナのぎょたくになるのが楽しい! しまった、ぎょたくを全種類飾れるようにもっとたくさんポイントを貯めておけばよかった……。4月、7月、10月、1月の第2土曜に開催予定だと公式Twitterでアナウンスがあったので、次回の釣り大会は7月! 来年もきっと行われると思うけど、新しいサカナグッズになるのかな? でも釣り大会だけでなく、これからきっとほかにもたくさんのイベントが催されるんだろうな。どんなイベントでもふさわしいコーデを作れるようにエイブシスターズに通わなくては! ……と落ち着いている場合ではない、翌日はイースターなのだ! ぴょんたろうが来るぞー!

無事にすべてのDIYレシピを発見して作ることができた! プレイヤーキャラクターが離れていくとため息をついちゃうぴょんたろう、イースターな服に身を包んだ住民たちの姿を見られて感無量。ただ……そう、集合写真を撮りたかったな。イベントを楽しんだ住民たちといっしょに……と思ったそこのあなたー! あるよ、住民たちと写真を撮れるところ。そう、パニーのスタジオだー!

島暮らしに慣れてきたころに突如現れたパニーことパニエル。「近くにある自分の島にも遊びに来てね」と誘われたので飛行機に乗って訪ねてみると、なんとそこは撮影スタジオだった! パニーのスタジオはモデルとして住民を招いたり、自在にかぐを配置したりして撮影することができるのだ。モデルとなる住民には、さまざまな表情をお願いすることや用意した衣装に着替えてもらうことも可能。また住民だけでなく、“amiibo”を使うとしずえたぬきちなどの特定キャラを招くこともできる。このスタジオはたぬき開発と提携しているので、一度手に入れたことがあるかぐやふくならレンタルしてくれるのだ。たぬき開発の仕事は手広いな。ということで、入手したけれど自宅では使わなそうなかべがみ“かざんどうくつのかべ”を活用してみた! へへへ、テーマがあると燃えるぜ! 火山なだけに。

住民を招いたら一人ひとりを所定の位置に誘導。セットとなるかぐの位置を微調整したり、表情の指定をお願いしたり。準備が整ったら撮影タイムだ! スタジオの一室に11人も入るとぎゅうぎゅうだけど、この密着感がまた楽しいね。

もうひとつ、住民のマコトからレシピを教えてもらいながらも使っていなかったものがあった。それは“ジャングルのかべ”。むせかえるほどの緑の香りや湿気すらも感じそうなこのかべがみを使った部屋は、やはり緑をテーマに調えたい!

スタジオ限定でいいので、博物館の一部スペースのようにチョウを自由に飛ばせられたらな……きっと幻想的で素敵な写真が撮れると思う! と、いろいろな妄想が止まない。撮影スタジオは、季節やプレイ時間に関係なく気軽に遊びに来てさまざまなシチュエーションでの撮影を楽しめるし、マイホームでは挑戦できないようなレイアウトもバンバン試せる! これからもテーマ感が強いかべがみやかぐを手に入れたら遊びに来よーっと!

◆一大アミューズメントパークな博物館

上の章でちょこっと触れた博物館は、島いちばんの見どころと言っても過言ではないくらいステキなものだ。建物の外観からは想像できないほど広々とした展示スペースがあって、しかも多層構造! 島で見つけたさまざまないきものやかせきが、それぞれのジャンルで展示されている。しかも2020年4月23日に無料アップデートがあって、フータ曰く今後は美術品の展示も始めるとか!

この記事を書いているいま現在(4月24日)、初めて美術品が入手できて博物館の増築工事が決まった。よーし、これからはいきものやかせきに加えて美術品もがんばって集めるぞー! ということで、今回は島でみつけた春のいきものがたくさん収蔵された博物館を息子といっしょに回ってみる。

サカナの展示スペースを回っていると「水族館に行きたくなっちゃった」と息子。たしかに以前行った大型水族館にもこんな風に大水槽があって、アンチョビの群れがキラキラしていた。実際にある水族館のような雰囲気が感じられるこだわりのレイアウトだー! 早くサカナを全種類寄贈したーい!

続いて島で出土したかせきを展示するコーナーへ。息子は「これはオレが見つけたやつだよー」と歩き回る。本来なら電車に乗って博物館まで赴かなきゃ見ることができないたくさんのかせき。家に居ながらにしてこんなにもたくさんの標本を見学できるなんて。島の博物館は本当にすごい。

今度現実の博物館にも行って、もぃもぃ島にあるかせきと同じ化石を探したり、恐竜のスケールを肌で感じたりしたいな……。そして最後にムシの展示スペースへ。それぞれの生態環境を再現した大きな水槽に入れられているムシや、自然を模したエリアで放し飼いにされているムシがいるのが特徴。

島の博物館は、実際に水族館や博物館などに遊びに行ったかのような楽しさが味わえるこだわりの作り込み! そこに日々少しずつ自分たちが捕まえたいきものや見つけたかせきが展示されていくとあって、この博物館に貢献しているのだという感動も噛みしめられる。これからの季節に出会えるであろうサカナやムシを早く捕まえたーい! まだ見つけていないかせきも掘り起こしたーい! そして早く博物館をいっぱいにしたいな。
ムシと言えば、前回の記事で触れた通称”タランチュラ島“についに行くことができた! 堀に囲まれた八角形の土地が特徴の島で、その名のとおりムシはタランチュラしか出てこない。プレイヤーを攻撃してくるので捕まえるのがむずかしいタランチュラだが、売れば1匹8000ベルということもあってプレイヤーの間では夢の島と称されている。

何度もタランチュラに噛まれて何度も倒れたけど、これでローンを返しちゃおうかな? あと、お金の繋がりで生臭い話が続いて申し訳ないけど、タランチュラ島に到達できるよりもまえのある日曜日に、ウリの持ってきたカブの値段が90ベルだったので全財産をつぎ込んで購入した。3340×90=300600ベル。ATMの預金も全部つぎ込んだ!

そこから1週間、午前と午後にカブ価を調べて一喜一憂する日々が始まった。62ベルのときもあれば108ベルというときもあって、売却するために決定的な価格にならないまま時間だけが過ぎていく。「午後にはきっと」、「明日にはきっと」と大きな利益を求めてうだうだしていたら、あっという間に土曜日。カブは購入してから1週間経つと腐ってしまう……! 
土曜日の午後、価格は117ベル。損をしないだけいいか……と思っていたらフレンドの島では128ベルだという情報が入った。3340×128=427520ベル。約12万ベルのプラスだ、やったー! 早速フレンドの島に行って売却させてもらった。ありがとうありがとう。
生臭い話が続いてしまったけれど、家を大きくするときやインフラ整備で橋や坂を作るときにはどうしてもベルが必要になるので、島暮らしでも物入りなのだ。ふくもいっぱい買いたいし! のんびりとしたスローライフで癒されるなか、こんな風にちょっぴりハラハラドキドキするスパイスもあるのが『あつまれ どうぶつの森』。この緩急がまたクセになってしまうのだ。

◆島の開発をおもしろくしてくれる細やかで丁寧なこだわり

毎朝花に水遣りをして、ざっそうを抜き、きのえだを拾い、かせきを掘り起こして島を一周。すれ違う住民と挨拶を交わし、家にいる住民には声をかけに行き、風邪をひいている子はいないかなと様子を見る……そんな島ライフを送っていたある日、案内所にいるしずえさんに“島の評判”を聞いてみたらなんとぐぐっと上がっていた。とたけけを島へ招いてライブを開くというたぬきちのプロジェクトを遂行するために島の景観を整えてきたけど、島の評判が上がったことでついにとたけけの耳にもぃもぃ島の評判が届いたようだ!

とたけけの歌とともにスタッフロールが流れて、季節が巡っていく描写を見ていたら「たぬきちに導かれながら、ここまでがんばってきたなぁ……」と感慨深くなった。ひとつの節目と言えるとたけけのライブ。でもここで終わりではないのだ。ここからさらに島を発展させることができるように、たぬきちが島の開発アプリ“島クリエイター”を使えるようにしてくれた。島クリエイターを使ってできることは大きく3つ。初めは道を作ることしかできないけれど、タヌポートでマイルと交換すると崖を削ったり盛ったりする崖工事が、そして川や池を作ったり埋めたりする河川工事ができるようになる。

島のインフラ整備が大体済んだので、あとは景観を整えたり観光スポットを作ったり! 観光スポットをどんなものにしようか悩んでいたけれど、息子が”ヒーローロボ”を作りたいそうなのでそれを作って飾ることにした! ロボはロマンだよね~。

レシピに見慣れない“さびたパーツ”というものがあった。はて、パーツとな? パーツと言えば以前、船から落ちてもぃもぃ島に流れ着いたジョニーというカモメがいて、乗っていた船に戻るため“つうしんそうちのパーツ”5個を見つけ出す手伝いをしたことがあった。

でもそれじゃないよなぁ……と悩んでいたら息子が「放っておくとさびるよ!」と。そんなまさかと思いながらジョニーがハマに打ち上げられている日につうしんそうちのパーツを確保し、翌日まで寝かす(ジョニー、ごめん)。すると見事にサビた。おぉ……! 時間の経過で変わるなんて……! 残りの材料にも見慣れないものがいくつかあったので完成はちょっと先になりそうだけど、材料を入手する段階のこの細かさがニクいね! ちなみにさびたパーツは、ジョニーが島に来たあと案内所のリサイクルボックスに入っていることもあるとか……。
細かいといえば“ゆきみの本”のことも思い出した。家に大きな本棚があるゆきみは、家でも外でも本を読んでいることが多いのだけど、その内容がときどきで違うのだ。

ゆきみには今度マガジンラックや雑誌をプレゼントしてみようかな? ゆきみに限らず住民たちの性格を感じられるこの細かな演出が、住民たちへの愛をますます深めてくれる。何をあげても喜んでくれるやさしい住民たちだけど、趣味にぴったりのものをあげたらきっと画面からはわからないかもしれないけれど深く喜んでくれる……と思うし、そう思いたい! 住民ごとに違ったプレゼントをチョイスするのも楽しそうだ!
住民ごとに違うと言えば、ドアを開閉するときの音。キィッ……リリリンリンリーンという木の音やドアベルの澄んだ音、ガロォ~ンと重厚感や優雅さが感じられる音などドアの種類によって違うみたい。
カミツキガメを触ると「シャーッ」と鳴くし、あさりは「ピュッ」と砂(水?)を吐くし、足元の材質によって足音も違うし、本作をプレイしていると聞こえる何かが近づき、始まって、終わった音へのこだわりも強く感じた。Nintendo Switch本体から出力する音でも十分聞こえるけれど、イヤフォンヘッドフォンをすると余すことなく音を楽しむことができるのでおすすめ。ヨナグニサンを逃がしたときのフワワワワワッ……という音が妙に好き。

そういえば噂で聞いたけれど、動くかべがみやゆか、ラグがあるとかなんとか。たぬきショッピングのカタログには一度入手したものが記載されているので、タヌポートにアクセスしてカタログをよく見てみると動くかべがみがひとつあるじゃありませんか! 青空に浮かぶ雲が流れていく“うらにわのかべ”が! しかし“ひばいひん”なので注文することはできず……うわーん! どういう経路で手に入れたものかも覚えてないし、どうして売ってしまったのか。ぐぬぬ、また出会えますように……。

そんな風に喜んだり悔やんだり……楽しさのジェットコースターに翻弄されているようだけれど、今作のこういった細かなこだわりはそこかしこに散りばめられていて、その積み重ねが自然とプレイヤーの足を島に運ばせるのだ。そして、そのプレイヤーたちが発するいろいろな知恵やさまざまな情熱が連鎖してまた島に……!
記事としては4月のイベントのみの紹介になってしまったけれど、それだけでも人に伝えたいことだらけの充実した1ヶ月だった。と締めくくろうと思ったら、4月23日のアップデートで園芸店のレイジやいなりマーケットのつねきちが島へやってきて、ツツジキンモクセイといった低木のなえや美術品を購入できるようになった。楽しみが止まらない~! 今回のアップデートについては公式の動画も公開されているのでそちらを見てね。

6月までに催されるイベントも紹介されていた……! 毎日新しい発見や出会いがあって飽きることのない日々で、これから夏、秋、冬と来て、また新しい春を迎えることができる。こんなにも時間の経過をうれしく思うゲームってあったかな? これから1年、2年と続いていく毎日が楽しみだ! 末永く楽しませてもらえるんだろうな、という期待を抱えながら今日も島を駆け回るよ!

(c)2020 Nintendo

1年丸ごと楽しむぞ!『あつまれ どうぶつの森』思わず唸るこだわりの作り込みは、WHAT's IN? tokyoへ。
(WHAT's IN? tokyo)

掲載:M-ON! Press