fripSideボーカルとしても活動中の声優・南條愛乃が、LIVE CD『LIVE A LIFE』以来、約9か月ぶりのニューシングル藪の中のジンテーゼ」をリリースする。本来であれば、4月5日横浜アリーナで第2期fripSide10周年を記念したツアーファイナルを迎えたタイミングでソロアーティストとしての新たな活動がスタートするという順番だったが、新型コロナウイルス感染拡大予防に伴う自粛要請を踏まえて、ツアーは3公演を残して中止。彼女も自宅で過ごす日々が続く中で自身のソロワークについてどう考えているのか。オンライン取材で彼女の近況を聞いた。

【写真を見る】多くの反響があった和装ビジュアル

■ 家では、猫に関する番組を観ています

●最近、どうしてますか?

ずっと家にいますね。なにもしてないです。なんもしてないをしている感じなんですね(笑)

●アハハハ。なんもしてない中でもおすすめのテレビ番組とかありますか。

ディスカバリーチャンネル”をよく観てます。猫のしつけをする「猫ヘルパー 〜猫のしつけ教えます〜」っていう番組がすごく面白くて。飼い主を引っ掻くとか、ヘンなところに粗相しちゃうとか、猫の問題行動と言われるものに悩んでる飼い主さんのところに刺青が入ったイカついおじちゃんが訪問して、家族と猫の様子を見て、宿題を出していくんですよ。“トイレの位置を変えなさい”とか。全3回の訪問で、猫の問題行動が直っていくんですけど、それが面白くて観てますね。“デイスカリーチャンネル”は他にもいろんな番組があるから、かぶりつきで観てますね。

アーティスト活動のほうはどんなモードですか?

新型コロナウイルス)の影響でfripSideツアーがなくなってしまったので、改めて、ステージからの景色はみんながいてくれないと見られない光景だったなと思ってて。わりとライブは、当たり前に仕事の中のひとつとしてやってきましたけど、例えば横アリでやる時も、みんなが健康だからこそ、あの光景が見られるわけですよね。もともとありがたいなとは思ってましたけど、やれる / やれないということではなくて、みんなが健康でいるっていうことがありがたいことなんだなって思ってます。それが最近のモードかな。とにかくコロナが早く収束するといいなと願ってますね。

■ どんな世界観の曲で歌えるのか、純粋に楽しみでし

●ソロのほうはどう考えてます? ライブ三昧だった2019年を終えた時点では、「今は書きたい歌詞があまり浮かばない」とおっしゃってました。

藪の中のジンテーゼ」の話をいただくまでは、fripSideツアーを回ることに必死で何も考えてませんでした。ソロの活動に関してはノープランでした。アハハハ。

(笑)。次はこういうことがしたいというイメージはまだ湧いてなかったですか。

そうですね。fripSideツアーを無事に終わらせなければっていう気持ちだけでした。だから、不意にソロのタイアップの話をいただいて、“やった!”っていう感じでしたね。純粋に嬉しかったです。タイアップだと、毎回イメージが違うというか。最近は“グリザイアシリーズの曲が多かったんですけど、アニメ文豪とアルケミスト 〜審判ノ歯車〜」のEDテーマとして、どんな世界観の曲で歌えるのかなっていうのが純粋に楽しみでしたね。

●ソロ5周年があって、ベストアルバムリリースして、ライブアルバムを経て、いよいよここから新しいフェーズという感じではない?

アハハハ。そんなに離れてないですよ! 流れ流れ。ソロのターン

●しつこいようですけど、ここから新たなスタートというわけでは……。

違う違う〜(笑)2020年の一発目くらいの感じです。だから、気負いもなかったですね。やっぱりソロとfripSideは全然違うので、fripSideをやってる時にソロの話が飛び込んでくると、全然違った曲を歌えるので楽しみだなという感じですね。

■ 繊細に世界観を作り込んだMVになりました

●「全然違う」という意味では、これまでにない和装のジャケット写真が公開されて話題になってました。ビジュアルはどんなイメージでした?

まず、MVに関しては、本当は太宰(治)と芥川(龍之介)の曲なので、男性たちの美しい世界観の曲に、女である私をどう絡ませていいかわからなくて。そこはずっと悩んでましたね。なので、最終的にはストーリーテラーとか、物語の読み手である和装をした女の人+白いワンピースを着て水の底から訴えかけてくる、太宰の気持ちを歌っている人っていう2つのシチュエーションで展開していくMVを作ってて。毎回こだわって作ってるんですけど、その中でも過去一で一番細かいというか、繊細に世界観を作り込んだMVになりました。ストーリーテラー的な立ち位置にいてほしかったので、当時の和装というよりは、現代の服装と合わせてみて。当時の世界観に溶け込むというよりは、違和感を持たせたかったんですね。だから、現代の襟付きのシャツを着てみたり、ジャケット写真のほうではアイラインに赤のラメを入れてもらったりっていう遊び方をしてて。あとは、作詞と原作の世界観監修を務めているイシイジロウさんに「太宰のモチーフは桜桃(さくらんぼ)だよ」って教えてもらったので、MVの中では桜桃を食べるシーンがあって、ジャケ写では髪の毛に盛り込んでもらいました。イメージ通りというか、作り込んでいてすごく楽しかったし、私も満足だし、このビジュアルが発表されて反響もあったので、みんなにも楽しんでもらえるCDになるかなって思う。曲、ビジュアルカップリング、いろいろ盛り込んだ1枚になっているので、早くみんなに届いてほしい。こんな時期だから届け方にも慎重になりますが、じっくり作品に浸ってもらえる時間を提供できならいいなと思います。

(取材・文 / 永堀アツオ)(ザテレビジョン

『戦姫絶唱シンフォギア』月読調 役など数多くの作品に出演する声優・南條愛乃