東京中央カウンセリングの代表臨床心理士・公認心理師の塚越友子さんは自身のブログ内で、「心配・ストレス・不安」のちがいについて、ニューヨークタイムズの記事を踏まえて述べているが、今回はそれぞれの対処法について紹介する。

心配の対処法


(1)心配する時間をきめる
 例えば20分と決めたら、20分間心配にひたったら意識的に違うことへ考えをそらす。

(2)心配に気づいたら、次のステップを考え出すか、行動を起こすこと
 心配には、問題解決や行動を起こす機能があるが、心配事に対しての解決方法を考えたり、行動にうつしてみる。

(3)心配を書き留めてみる
 研究によると、8~10分で鎮めることができるといわれている。

 ここでの注意点は、自分の心配が変化につながるように活用できるときは役立つが、強迫観念のようにふりはらえないようなら役立たないという。

 心配の対処法の3つはとても基本的かつ効果がある。

 塚越さんによると対処法を活用してもどうしても心配にとりつかれてしまう、つまり、強迫観念のようになってしまっている場合は、専門家の力を借りた方がいいという。

・今すぐ読みたい→
認知症は発症するずっと前からの「生活習慣の積み重ね」が関係する? https://cocokara-next.com/fitness/accumulation-of-lifestyle/

ストレスの対処法

(1)運動をする。
アドレナリンとコルチゾールの増加から回復するための方法。

(2)コントロールできることとできないことを明確にする。次に、コントロールできるものにエネルギーを集中し、できないものを受け入れる。

(3)自分のストレスを他の人のストレスと比較しない。ストレスフルな状況は、人によって反応が異なる。

 ここでの注意点は、ストレスは、私たちの生活の通常の部分である生物学的反応であるということ。

 塚越さんによると、ストレスは外部要因によるもので、例えばパワハラ上司に対しては、パワハラ上司の問題であり、パワハラを受ける側ができることは少ない、といったように自分で調整できることには限度がある。

 また、あの人は同じ状況で頑張っているのに、私はこころ折れてしまって駄目な人間だと落ち込んでいる人もたくさんいるが、これも意味がないという。

 自分が辛いその感覚を大切にして、対処できることできないことを明確にして対処しつつ、生理学的な面の調整をはかる、これに限る。

 自分の性格・能力だけが問題を引き起こしているわけではないため、自分で何がコントロールできて、できないかの区別がうまくつかない場合には、周りに相談するか専門家を頼ることも大切だという。

不安の対処法

(1)砂糖、アルコールカフェインの摂取を制限してみる。
 不安は生理学的であるため、刺激物は大きな影響を与える可能性がある。

(2)つま先の感覚を確認する。
 つま先にはどんな感じがあるのか、くねらせてみるなど、このようなリフォーカスによって、自分を落ち着かせ、不安の悪循環を壊すことができる。

(3)不安エピソードの最中に、それについて話したり考えたりしても助けにはならない。
 音楽を聴く、縄跳びを5分する、肌触りのいいものをさわるなど、自分の感覚をつかって気を散らしてみる。

 ここでの注意点は、不安は自分の心と体の中で起こるため、そこから抜け出す方法を考えても助けにはならないということ。

 塚越さんによると、不安の対処法について、一番のポイントは、注意点にもあるように、不安中に解決策を考えてもどうにもならないこと。不安感が収まってから考えなければ、ろくな解決策は浮かない。不安についても、対処法でうまくできない場合には、専門家に相談してみるといいという。

 心配もストレスも不安も、だれもが持つ感情であり、必要以上に恐れないこと。

 そして、対処法として確立されているものがあるため、試すことが大切である。

 万が一対処法がうまくいかない場合は専門家に相談するなどし、より快適な生活を送ることに繋げてみてはいかかがだろうか。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

・今すぐ読みたい→
認知症は発症するずっと前からの「生活習慣の積み重ね」が関係する? ​https://cocokara-next.com/fitness/accumulation-of-lifestyle/

塚越 友子

臨床心理士・公認心理師・産業カウンセラー。
社会学修士号(社会心理学)、教育学修士号(臨床心理学)を持つ。

自身は、広報・PRの仕事に従事する中で過労から内蔵疾患を発症すると治療生活でうつ病を発症。その後、キャリアチェンジを余儀なくされ、身体・精神の健康とキャリアのバランスや働く人の精神的不適応と家庭のサポートについて興味を持ち、産業カウンセラーとなる。

2008年に東京中央カウンセリングを開業。
特殊なキャリアチェンジルートの経験と確かな学術的経験により、クライエントの問題状況分析と具体的な行動指針を提案。
TV、新聞、雑誌などメディアでも活躍中。

臨床心理士が語る「心配・ストレス・不安」の違いと、それぞれの対処法