freee(佐々木大輔CEO)は4月20日プロジェクトビジネス向けの新製品「プロジェクト管理freee」の提供を始めたと発表した。同社の佐々木CEOは「スモールビジネス向け統合型クラウドERPとしての新たな一歩だ」としている。

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 プロジェクト管理freeeは、案件やプロジェクトごとの工数や収支がリアルタイムで可視化できるという。予算・実績もプロジェクトごとに一目で分かるUIを採用しているほか、同日現在、人事労務freeeやGoogleカレンダーMicrosoft 365のOutlookと連携させることができる。

 同社はこれまで、会計や人事労務といったバックオフィス向けのクラウド業務アプリケーションに注力してきた。今回リリースしたプロジェクト管理freeeは、フロントオフィス業務向けにもポートフォリオを広げる第一歩となる製品だという。佐々木CEOは「われわれが主戦場にしている最大数百人規模までのスモールビジネスの領域では、社内の工数管理や経費管理で大きな課題があるにもかかわらず、最適なソリューションが存在しなかった」と開発の背景を説明。さらに、「企業の本業を動かす人に、本業を効率化するために使ってもらうのがプロジェクト管理freee。これをバックオフィスと連携させていくことで、経営レベル、現場レベルでの管理をつなぐことができる」と話し、バックオフィス向けの従来製品と統合的に使うことで大きな価値が提供できることをアピールした。

 また、当面の営業対象となるユーザー企業の属性については「世の中のビジネスのうち、BtoBの領域は、ほとんどがプロジェクト型。システム開発やコンサルティング、士業は典型例で、建設や受注生産の製造も該当する」とし、幅広い業種での導入に期待感を示した。

 今回はプロジェクト管理に焦点を当てた製品としてリリースしたが、すでに今後の展開についても具体的な計画を明らかにしている。プロジェクト管理freeeプロダクトオーナーの宮田善孝氏は「プロジェクト管理や収支の枠外への進化を考えている。案件やプロジェクトごとの進ちょく管理のほか、従業員のリソース管理といったところはすごく近い分野なので、できるだけ早い段階でカバーできるようにしたい」と話す。

 同社はこれまで、各企業のCFOや経営管理部を主なユーザー層と定義していたが、プロジェクト管理freeeはフロントオフィス向け製品としての性質上、COOや事業部長が導入の意思決定を担うケースが多いとみている。宮田氏は「マーケットやユーザーの理解を一から得ることを想定したプロダクト開発を行ってきた」と語る。これまで同種の製品が浸透していなかった市場に新しい価値を訴求する必要があることから、同社は当面、直販を中心に販売を進める方針だ。ただし、佐々木CEOは「われわれにとっては、新しいユーザーを対象とした製品であり、新しい販路の開拓が求められる側面もある。将来的にチャネルパートナーを拡充して販売していくことは全くやぶさかではない」ともコメントしている。(齋藤秀平)

佐々木大輔 CEO