北大発認定ベンチャー企業※1の株式会社ミルウスは、遠隔診断・支援、さらには感染症対策に有効な、検診記録や血圧計表示等の医療関連情報および行動・睡眠・活動・食事等のライフログを、セキュリティとプライバシーを保って、取得~活用するmiParu(R)(ミパル)ソリューションの提供を6月から開始します。なお、本ソリューションは、一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会におけるセキュリティ実装の有効性評価の対象に選定されました。※2。 

[背景] 検診記録・処方箋、血圧計表示などの医療関連情報および行動、食事、睡眠等のライフログは、遠隔診断や生活習慣病予防等に有効であるだけでなく、感染症対策、商品開発、市場調査、健康行政、さらに将来は個別化医療など幅広い活用が見込まれます。一方、これらの医療・生活情報は個人のプライバシー情報そのものであるため、国内の個人情報保護法や欧州の一般情報保護規則(GDPR)に充分に配慮する必要があります。株式会社ミルウスは、最先端IoT技術を用いて、医療・生活情報を、プライバシーを尊重して安全に保管・活用するソリューションmiParu(R)の開発を、サイバートラスト株式会社、 株式会社デジオン、株式会社L&S等のパートナー各社※3とともに推進してきました。

[実証試験・評価キット] 北海道大学医学部と共同で実施した医療・健康情報共有実証試験※4や北海道上川郡東神楽町で実施中の「野菜ポイント」実証試験※5等の実績(図1)の下、実用化の目途がつき、遠隔医療や健康支援を行う医療機関・自治体、健康経営やデータ活用を目指す企業、さらには、システム開発各社に、本リューションに基づいた製品・ソフトウェアライセンス・開発支援等を順次提供します。先ず、6月には本ソリューションの導入を検討する企業・機関向けの評価キットmiParu(R) Pack-PoCを価格98000円(税別)で提供します。採用企業・機関には、仕様・規模に応じたワンストップソリューションmiParu(R) Packを用意します。また、テレビ電話での商品説明を5月中旬より開始します※6。

図1 北大と実施した実証試験のスマホ画面(左側)と東神楽町住民向けのmiParu(R)カード(右側)

[概要]  miParu(R) Packユーザがスマホで簡便に取得した医療関連情報[検診記録等の写真、血圧計、血糖値計および体温計等の表示画面写真、LINEのチャットで入力した体調等のアンケート]、およびスマホ・アプリ※7で取得したライフログ[食事写真、位置情報(GPS)、活動量(消費カロリ)、睡眠情報(睡眠時間)]を、自治体・企業等のサービス提供者毎に準備した暗号化処理クラウドmiParu(R) Centerで収集し、閲覧者を指定した公開鍵暗号化を行い、サービス提供者が管理するパーソナル・データ・ストレージ (PDS)上にセキュアに保管します。このPDSに医師等の閲覧・活用者がアクセスして診断・支援や多様なライフログ活用を行います(図2)。

図2 miParu(R) Packは個人情報取得~閲覧・活用迄のワンストップ・ソリューションを提供する

[特徴] 本ソリューションの特徴は、インターネットで普及している電子証明書を用いた公開鍵暗号インフラ(PKI)技術を、個人情報提供者と閲覧者間のデータ交換に採用したところにあります。 例えば、生活習慣病予防のための遠隔支援では、個人情報を閲覧するのは資格を持った医師・栄養士等の専門職ですが、 閲覧者の「なりすまし」 などによる個人情報漏洩や不適切な支援等が危惧されます。本ソリューションでは閲覧者は公的認証機関サイバートラスト株式会社が提供する電子証明書を搭載したmiParu(R)カードを所持します。同カードの発行はサービス提供者が資格確認の下、信頼できる閲覧者として発行します。個人情報を提供するユーザは、使い慣れたLINEのチャット機能を用いて、閲覧/活用許諾対象者・使用目的・許諾データ種別/期間等を確認したうえで、安心して個人情報を提供できます。また、ユーザは自身の個人情報を管理するmiParu(R)カード(アプリ版も開発予定)を所持し、自身のPDSやポイント履歴にアクセスできます 。

[感染症対策] ライフログを日々記録することは、突如として発生する感染症対策としても有効です。平時には、各個人が自身の体調や行動履歴を、プライバシーを保護して記録し、非常時には、本人承諾の下、サーバで感染者との接触可能性を検出したり、保健師等に閲覧許諾を与える事が可能です。また、将来、明確なルールが確立すれば、平常時と緊急時の閲覧者やプライバシー保護のレベルを情勢に応じて変化させる事も可能です。

[製品化・大規模化] miParu(R) Pack-50は50名程度の比較的小規模なサービスを安価(導入費用100万円以下、月額維持費200円程度/1人)かつ容易に導入することを想定していますが、単体の収容能力強化により1000名程度に増やすだけでなく、PKIによるセキュアなデータ交換と、ヘルスメディア株式会社 ※3が提供するブロックチェーンZAKShareを用いて個人情報提供履歴やポイント履歴等を共有することにより、セキュリティと真正性を保ちながら、スケーラブルな広域化・大規模化を実現することが可能です(図3)。
図3 PKIとブロックチェーンでスケーラブルな大規模化

[ミルウスについて] IoT時代に向け、センシング技術やセキュリティ技術の知見を基に、ライフログや生体情報の取得・解析・保管・流通に必要な技術・サービス・ソリューション・エコシステムの提供を顧客視点で推進する2016年設立の「北大発ベンチャー認定企業」です。2019年3月には「世界を変える!ビジネスアイデアコンテスト」(主催:北大リサーチ&ビジネスパーク推進協議会)において、弊社応募の「健康に関する情報を一括管理・資産化するmiParu(R)カード」が、「最優秀賞(北海道知事賞)」を受賞しました。

本社所在地 〒003-0005 札幌市白石区東札幌五条一丁目1-1 札幌市産業振興センター C-6
http://miruws.com/

※1.「北大発ベンチャー認定制度」は、国立大学法人北海道大学の研究シーズの実用化を加速することにより、日本経済、地域経済への貢献を行っていくことを目的に創設された制度で、ミルウスは認定No.13です。詳細は、下記「北大発ベンチャー認定制度」サイトを参照下さい。
http://www.mcip.hokudai.ac.jp/cms/cgi-bin/index.pl?page=contents&view_category_lang=1&view_category=1584

※2. miParu(R) が、一般社団法人セキュアIoTプラットフォーム協議会による国際標準に基づくセキュリティ実装の有効性評価の対象として選定されました。これは公開鍵インフラ(PKI)、秘密分散技術、ブロックチェーン等の最先端技術を駆使したソリューションを評価いただいたものと考えます。詳細は下記を参照下さい。
・有効性評価について: https://www.secureiotplatform.org/release/2020-02-17
・セキュア分散PDSシステム/秘密分散について: 2020 暗号と情報セキュリティシンポジウム
 セッション2C2-2  https://www.iwsec.org/scis/2020/program.html

※3.パートナー企業の詳細は下記のサイトを参照下さい。カッコ内は主な連携項目です。
・ サイバートラスト株式会社(電子証明書) https://www.cybertrust.co.jp/
・ 株式会社デジオン(著作権保護)https://www.digion.com/
・ 株式会社L&S(アプリ) http://www.l-and-s.co.jp/
・ 株式会社リーディングエッジ(秘密分散・拡販) https://site.lead-edge.jp/
・ ヘルスメディア株式会社(ブロックチェーン) https://hmi.jp/

※4.本実証試験は下記の札幌市事業化支援補助金に基づく公益財団法人北海道科学技術総合支援センター(ノーステック財団)の支援の下、実施しました。
https://www.noastec.jp/web/news/details/kekka30.html

※5.2019年度には約50名の参加者(住民)がスマホを用いて食事写真を撮影し、LINEで、miParu(R) Centerに送り、AI等を用いて野菜が豊富なメニューを推定するシステムを構築しました。2020年度は 「野菜ポイントサービス運用実証試験」を行う予定です。

※6.テレビ電話による説明・商談のメイル予約を受け付けます。2020年5月7日木曜午後より下記アドレスに問い合わせ頂ければ、スケジュール御案内させていただきます(原則、先着順)。
申し込み、メイルアドレス:  info_miparu@miruws.com

※7.スマートフォン(当面Android8.0以降 iPhone版応相談)アプリのみによる睡眠時間、活動量推定であり、目安としての活用を想定しています。高精度が必要な場合は専用測定器(マット型睡眠センサ、ウェア型心拍揺らぎセンサ等)との接続をオプション提供します。また、連携して頂ける企業のセンサやアプリでの取得も可能です。

※8. miParu(R)は、My Information Passbook & Archive for Reliable Utilizationの略で、株式会社ミルウスの商標登録です。Pが大文字なのは個人が主体を意味しています。 本ソリューションの基本及び付帯概念について国内・海外特許出願中です。

※9. 本リリースに記載されている会社名、製品名、サービス名等は、ミルウスまたは各社、各団体の商標もしくは登録商標が含まれます。

※10. ミルウスは、掲載内容の誤りや変更、または本リリースに起因する問題の発生によって生じるいかなる損害についても、理由の如何にかかわらず一切責任は負いません。

御問い合わせ窓口: 株式会社ミルウス info@miruws.com

配信元企業:株式会社 ミルウス

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