サバイバルホラーというゲームジャンルコンシューマーゲームに確立させ、20年以上に渡ってさまざまな作品を生み出し続けてきた『バイオハザードシリーズ。その最新作である『バイオハザード RE:3』には、シリーズ初期作『バイオハザード3 ラストエスケープ』を最新技術でリメイクしたシングルプレイゲームに加え、対人戦に特化した『バイオハザード レジスタンス』が収録されている。今回は『バイオハザード』を舞台にした、4対1の非対称対戦サバイバルホラーの魅力を紹介していきたい。



文 / マンモス丸谷

◆4人で協力してステージ脱出を目指すサバイバー

バイオハザード レジスタンス』は、5人のプレイヤークリーチャーの徘徊する施設からの脱出を目指す “サバイバー”というチームと、ゾンビトラップ遠隔操作してサバイバーを妨害する“マスターマインド”に分かれて対戦するゲーム。公式サイトで非対称対戦と銘打たれているようにサバイバー側のプレイヤーは4人、マスターマインドはひとりと陣営の人数が異なり、対戦中の操作をはじめとしたゲームシステムまで大きく変化するのが特徴だ。

サバイバーを選択したプレイヤーは、アンブレラ社にウィルスの実験台として連れられてきた被験者から操作したいキャラクターを選択してゲームスタート。3つのエリアに分かれた実験場に用意された目標(キーアイテムの入手、警備ゾンビを倒してのセキュリティ解除、バイオコアの破壊)を達成し、制限時間内にアンブレラ社からの脱出を図っていく。

サバイバーの操作やステージ中で入手、購入できる武器やアイテムの効能などは近年の『バイオハザードシリーズを踏襲しているが、サバイバーとして選べるキャラクターには、それぞれのバックボーンに応じたスキルが用意されているのが特徴。たとえばプロボクサーのサミュエルならパンチを使った攻撃でゾンビを撃退したり、機械工学に詳しいマーティンであれば地雷の設置or撤去といった具合にステージ攻略に役立つスキルを備えている。

このキャラクターごとに備わっているスキル、そして4人が行動をともにするという点が大きいのか、サバイバー使用時のゲームプレイの雰囲気、とくに戦闘の様子は本家『バイオハザード』とはかなり異なる。まず敵(マスターマインドが配置したクリーチャートラップ全般)を倒すことで残り時間が加算され、逆に攻撃を受けたり体力がゼロになって力尽きてしまうとマイナスとなってしまうため、タイラントやG-バーキンといった“B.O.W.”を除けばこちらから積極的に近づき、ガンガン倒していったほうが安全かつお得なことが多い。また近接武器の松明での攻撃が強力なため、生もの(ゾンビやリッパ―などのクリーチャー)に対しては松明その他を持った4人のサバイバーでタコ殴り、監視カメラトラップといった殴って壊せない機械に対しては銃で対応……という立ち回りが、戦闘のセオリーとしてほぼ確立している。『バイオハザード』の世界では弱い存在であるはずの人間が自らゾンビを殴りにいく光景はなかなかシュールだが、同時にサバイバー側で本作の戦いに勝利するためには不可欠なムーブ。よって道中で用意されているショップアイテムボックス)では松明を見かけたらとりあえず購入しておき、最強武器(?)として手放さないように心がけたい。

ストラテジー要素の強い頭脳戦を展開するマスターマイン

キャラクターの操作方法、武器やアイテムなど従来の『バイオハザード』と共通点が少なくないサバイバー側に対して、マスターマインドでのプレイゲームジャンルが違うといっていいほど別ものだ。

アンブレラ社の代表であるマスターマインドは、サバイバーを使った実験を監視カメラで観測しているという立場のため基本的に自分自身が動くことはない。マスターマインドに選ばれたプレイヤーステージに設置された複数の監視カメラを切り替えてサバイバーの様子をうかがいつつ、フィールドには与えられたカードを使って間接的に介入していくことになる。手持ちのカードマスターマインドごとに異なるが、ゾンビをはじめとしたクリーチャーの召喚、トラップでの足止め、監視カメラと一体化したライフルマシンガンで攻撃といった手段が用意されており、これらを組み合わせてサバイバーたちに与えられた活動可能な時間を削り取っていくのが目的となっている。

射撃による直接攻撃、一定時間クリーチャーを直接操作できる切り札的な存在のスレイブ化に関してはアクションの腕が多少要求されるものの、勝負の行方は的確な視点の変更やカードを使うタイミングと位置で決まることが大半。そのためかマスターマインドでのゲームプレイは、アクションシューティングというよりはリアルタイムストラテジーに近い。アンブレラ社の幹部的なポジションであるキャラクターのロールプレイを担当するという設定上の立場も併せて、これまでの『バイオハザード』やサバイバー側でのプレイにはない、対戦相手の行動を予測して有効な一手を考える駆け引きや読み合いが味わえるはずだ。

◆“練習”の成果を体感しやすい作りにも注目

本作は必ずプレイヤーどうしが戦う対戦ゲームなので、自分の腕で勝敗を左右できるレベルに達するにはよほどのセンスか同ジャンルゲームの経験がない限り、ある程度の練習が必要。ただその経験を積むための環境は用意されており、サバイバーマスターマインド側のどの立場からでも通常のオンラインマッチ時に出現するステージを使ったトレーニングを行なうことができる。敵の数や強さは本番と比べるべくもないレベルではあるが、マップを把握するためにはこれ以上ないぐらい便利。サバイバーなら最初のエリアで要求されるキーアイテムの種類、マスターマインドなら監視カメラの位置をなんとなくでも把握しておくと、円滑にゲームを進められるはずだ。

マップの構成を覚えよう」と書くとハードルの高いゲームという誤解を与えてしまうかもしれないが、本作のステージはどのエリアも狭い室内で覚えやすく、また覚えた結果をダイレクトプレイ内容に反映させやすい。サバイバーならムダのないセキュリティ解除や破壊できるバイオコアへの到達、マスターマインドなら移動ルートを先読みしての足止め+攻撃系カードでのタイム奪取といった動きが身につくと一気に世界が開ける。オンラインマッチでのランク上げ(新スキルゲット)と併せてトレーニングも活用し、サバイバーマスターマインド両方での立ち回りを覚えて本作を存分に楽しんでほしい。

バイオハザード』で得たノウハウを活かせるマルチプレイと、これまでのシリーズにはないストラテジー要素の強い対戦が楽しめる『バイオハザード レジスタンス』。サービス開始から約1ヶ月なため、まだまだキャラクターランクアップで覚えられるスキルの組み合わせに研究の余地があるうえ、5月、6月以降も新サバイバーマスターマインドの参戦を含めた追加要素が確定済み。これから購入しても十分に対戦が楽しめる環境が整っているので、新しい対戦ゲームを探している人、時代とともに進化してきた『バイオハザードシリーズ最新のチャレンジに興味を持った人は、ぜひ『バイオハザード レジスタンス』の世界に触れてみてほしい。

(c)CAPCOM CO., LTD. 1999, 2020 ALL RIGHTS RESERVED.

アクションvsストラテジーで戦うマルチプレイバイオハザード レジスタンス』非対称の魅力とはは、WHAT's IN? tokyoへ。
(WHAT's IN? tokyo)

掲載:M-ON! Press